ダックスフンドの中で最も小さく可愛らしいカニンヘン・ダックスフンド。日本で正式に認められたのは20年ほど前の比較的歴史の浅い犬種です。日本では少し名前を縮めて「カニンヘンダックス」と呼ばれることが多いようです。
今回はそんなカニンヘンダックスの性格としつけのコツ、おすすめのドッグフードについてご紹介します。
カニンヘン・ダックスフンドの紹介
1. カニンヘン・ダックスフンドとは
カニンヘン・ダックスフンドの原産地は「ドイツ」です。
「ミニチュア・ダックスフンド」よりもさらに小さく、「ダックスフンド」の中で最も小型の犬種です。
マズル(鼻)が短く、足は他のダックスよりやや長めなタイプが多いのが特徴です。
2. カニンヘン・ダックスフンドの平均体高・平均体重
ジャパンケネルクラブではカニンヘン・ダックスフンドの理想体高は、オス、メス共に15~25cmとされています。
※体高とは犬の肩までの高さです。
体重は、オス、メス共に3~3.5kgを理想とした超小型犬です。
ダックスフンドは生後15カ月を経過した時点で測定した胸囲で種類分けされており、カニンヘン・ダックスフンドは胸囲30cm以下が基準となります。
- 平均体高:15〜25cm
- 平均体重:3〜3.5kg
150cmの女性との比較
3. カニンヘン・ダックスフンドの名前の由来
カニンヘン・ダックスフンドの名前のルーツについては、カニンヘン(カニーンヘン・カニヘン)とはドイツ語で「うさぎ」を意味します。元々は小さいうさぎを捕まえるために改良された犬種でした。
ダックスフンドの名前のルーツは、ドイツ語の「dachs(アナグマ)」と「hund(犬)」が語源になっているといわれています。
カニンヘン・ダックスフンドフンドは英語では「Kaninchen Dachshund」と書きます。
4. カニンヘン・ダックスフンドの簡潔な歴史
カニンヘン・ダックスフンドはミニチュアダックスフンドに、「パピヨン」や「ミニチュア・ピンシャー」、「ミニチュア・シュナウザー」をかけあわせたもので、日本では1995年になってから初めて登録された比較的歴史の浅い犬種です。
5.日本で飼育されている数
日本で飼育されているカニンヘン・ダックスフンドの飼育数ですが、血統書を発行しているジャパンケネルクラブの2017年の犬種別犬籍登録頭数を調べてみると5,754頭です。
犬全体の登録数が292,906頭ですから、全ての犬種に占めるカニンヘン・ダックスフンドの割合は約1.9%で、人気の高い犬種といえます。またダックスフンドの中ではミニチュアダックスフンドの次に人気がある犬種です。
https://petraku.net/dog/ranking-dog-ninki.html
6.飼いやすさの目安
書籍「人気の犬種図鑑」を元にカニンヘンダックスの飼いやすさの目安を紹介します。
社会性・協調性がある | ★★★☆☆3 |
健康管理がしやすい | ★★★★☆4 |
初心者向き | ★★★★★5 |
噛み癖がつきにくい | ★★★★☆4 |
訓練されるのが好き | ★★★☆☆3 |
物覚えがいい | ★★★☆☆3 |
ペットショップでの購入価格(初期費用)
カニンヘン・ダックスフンドのペットショップやブリーダーからの購入価格は、血統や性別、年齢などにより幅があり、22〜35万円です。他のダックスフンドより希少なため、多少高額になります。
ダックスのブリーダーから購入する場合、親によって価格が大幅に変わってきます。親がドッグショーで表彰されたり、優秀な血統の犬であれば価格があがります。
- 混合ワクチン……16,000円
- 狂犬病予防接種… 3,500円
- 健康診断………… 3,000円
- 畜犬登録………… 3,000円
- 飼育グッズ………30,000円
カニンヘン・ダックスフンドの3つのタイプ
カニンヘン・ダックスフンドは毛質によって以下の3タイプに分かれます。狩猟犬としての目的や地域によって使い分けられてきました。
また、毛質によって性格にも違いがあるといわれています。
1. スムースヘアード・カニンヘン・ダックスフンド
スムースヘアードのタイプは狭い巣穴でもスムースに進めるように、短毛で硬く滑らかな毛質で光沢があります。被毛の手入れが楽で飼いやすいタイプです。性格は明るいですが、少し気が強い面もあります。
毛色は、単色ではレッド、レディッシュ・イエロー、イエロー(クリーム)があります。
2色ではブラックまたはブラウン&タン、混色ではダップル(大理石模様)、タイガーブリンドル(虎縞模様)、ブリンドル(縞模様)などがあります。
2. ロングヘアード・カニンヘン・ダックスフンド
ロングヘアードのタイプは、アナグマの爪から身を守るためのツヤのある長い毛が生えています。
とてもゴージャスな雰囲気を持ち、性格も温厚で、甘えん坊ですが神経質な傾向です。
毛色はスムースと同じです。
3. ワイヤーヘアード・カニンヘン・ダックスフンド
ワイヤーヘアードのタイプは、水に強く少しカールした毛は粗くて硬いです。テリア系の血筋を引いているので、活発で頑固な性格です。
毛色はスムース、ロングと同様の色の他に、ワイルドボア(イノシシ色)、または枯葉色の単色も認められています。
カニンヘン・ダックスフンドの性格の3大特徴って?
1.明るくて活発
カニンヘン・ダックスフンドは、他のダックス種と比べて小さいため、よりすばしっこく活発です。そして明るくて友好的、遊び心のある性格をしています。
2.独立心がある
カニンヘン・ダックスフンドは、独立心があり勇敢で威厳があります。小さな体ながらも好奇心旺盛で、物怖じせずに堂々としている面があります。
3. 頑固
カニンヘン・ダックスフンドは、やんちゃで少々頑固な傾向があります。良くいえば粘り強く、猟犬として活躍していた気質が表れています。
性格の違いはあるの?オスとメスでの性格の違い
1.オス
カニンヘン・ダックスフンドのオスは、メスに比べてやんちゃで、甘えん坊な傾向にあります。
2.メス
カニンヘン・ダックスフンドのメスは、オスに比べてより独立心が高く、頑固な傾向にあります。
カニンヘン・ダックスフンドを飼う人に向いている3つのポイントとは
1. 主導権を握れる人
カニンヘン・ダックスフンドは賢いので、飼い主がきちんと主導権を握ることが大切です。また、アクティブなため運動中も良いところでストップをかけてあげないと、疲れきるまで遊び続けることがあります。
メリハリをつけて管理が出来る人が向いています。
2.根気強い人
カニンヘン・ダックスフンドは、猟犬であったことから吠える声が大きく、個体差はありますがトイレのしつけなどに苦労することがあります。
短気にならずに根気強くしつけが出来て、鳴き声にも神経質になりすぎない人が向いています。
3. シニアや女性のいる家庭
カニンヘン・ダックスフンドはミニチュアやスタンダードダックスに比べて小さいため、抜け毛も運動量も少なく扱いやすいのが特徴です。
シニアや女性でも扱いやすいサイズですし、飼育費用も安く済みます。
カニンヘン・ダックスフンドのしつけの3つのコツとは?
1. トイレ
個体差はあるものの、カニンヘン・ダックスフンドのトイレのしつけに苦労している飼い主さんが多いようです。ダックスフンドは利口な犬種です。覚えてしまえば楽なので根気強く教えましょう。
もし間違った場所でしてしまっても無言で片付け、うまく出来たらおもいっきり褒めてください。しつけに対して一貫性を持たせるのがコツです。
犬のトイレのしつけ3大方法!注意点とコツとは
2. 無駄吠え
ますダックスフンドは狩猟犬ですから、元々吠える性質があり、吠えることで仕事をしてきたことを理解しましょう。
警戒心で吠えることもあるため、それには仔犬のうちから外に連れ出して外の刺激に慣れさせるなど、社会化の訓練をすることが大切です。
吠えたらおもちゃを与えて気をそらすというのも効果的です。
また最近では、無駄吠え防止の首輪など便利なグッズもあるので、そういったアイテムをうまく使うと良いでしょう。
カニンヘン・ダックスフンドは、知的で飼い主のことを良く理解します。しつけがうまくいかないからとむやみに怒ったり、間違った態度をとると必ずそれを覚えています。
カニンヘン・ダックスフンドには、叱るより無視するほうが効果的です。そして大切なのは、愛情を持って頑張って続けてみることです。
要注意!飼育する場合に特に注意する3つのこと
1. 腰の負担に注意
滑りやすいフローリングの床は腰や足を痛めてしまうことがありますので、必ず滑り止めにマットを敷きましょう。
また、ジャンプや激しい動きも腰に負担がかかりやすくなりますので、段差をなるべくなくしたり、避けて通れるように気をつけてあげてください。
抱っこする際は、腰とお尻を支えて水平に抱くと腰の負担が少なくなります。
2. 被毛の手入れ
ダックスフンドの被毛は、ダブルコートと呼ばれる二重構造になっているため、毛が抜けやすくこまめなブラッシングが必要になります。
「ロングヘアード」と「ワイヤーヘアード」は出来れば毎日、少なくとも週に2~3回は行ってください。
「スムースヘアード」はシングルコートのため、頻繁ではなくても定期的に行うのが好ましいです。
トリミングは不要ですが、必要に応じて尻尾などの部分カットをします。
3.肥満
ダックスフンドは太りやすいので、日ごろの運動と食事に気をつけましょう。肥満になると腰に負担がかかりやすくなったり、糖尿病など他の病気のリスクが高まります。
散歩は毎日1時間以内、朝と晩に分けて行うのが良いとされています。個々の体力に合わせて行いましょう。
食欲も旺盛なので、肥満防止のためにも低カロリーで高タンパクな食事で調整しましょう。
※カニンヘンダックスにオススメのドッグフードについては、この記事のあとの方で紹介しています。
カニンヘン・ダックスフンドの平均寿命
カニンヘン・ダックスフンドの平均寿命は12~17年くらいです。小型犬の中でも長寿の部類です。
参考までに小型犬の平均寿命ですが、だいたい14歳くらいです。
しかし、あくまでも平均寿命ですので、健康管理をしっかりと行って愛情深く接していけばもっと長く生きることも可能でしょう。
今回紹介した病気や普段の食事(ドッグフード)に気をつけることで、寿命はもっと長くなります。
このページの下のほうで、カニンヘン・ダックスフンドにオススメのドッグフードを紹介していますので、気になる方はご確認ください。
人間とカニンヘン・ダックスフンドの年齢比較表
カニンヘン・ダックスフンド | 人間 | |
---|---|---|
新生児期 | 1ヶ月 | 1歳 |
社会化期 | 3ヶ月 | 5歳 |
6ヶ月 | 9歳 | |
成長期 | 9ヶ月 | 13歳 |
1歳 | 15歳 | |
成犬期 | 2歳 | 24歳 |
4歳 | 32歳 | |
6歳 | 40歳 | |
8歳 | 48歳 | |
シニア期 | 10歳 | 56歳 |
12歳 | 64歳 | |
14歳 | 72歳 | |
16歳 | 80歳 | |
18歳 | 88歳 | |
20歳 | 96歳 |
カニンヘン・ダックスフンドの年齢計算式
カニンヘン・ダックスフンドは、2歳の時点で人間に換算すると24歳になり、3年目以降は1年に4歳分の歳を取ります。
計算式では下記の形になります。
ペットにする喜び、カニンヘン・ダックスフンドを飼う魅力とは
1. フレンドリーで明るい性格
カニンヘン・ダックスフンドは、明るくて人を楽しませるのが好きで、誰とでも仲良くなれる理想的な家庭犬といえます。
2. いつまでも子供のような可愛さ
カニンヘン・ダックスフンドは、小さくていつまでも子供のように可愛いのが魅力です。少し頑固で甘えん坊な性格も本当の子供のようで、愛おしく思えるばずです。
まとめ
カニンヘン・ダックスフンドの性格の3大特徴は、明るくて活発、独立心がある、頑固。
カニンヘン・ダックスフンドのオスとメスでの性格の違いは、オスは勇敢で甘えん坊、メスは独立心が強く頑固。
カニンヘン・ダックスフンドを飼う人に向いている3つのポイントは、主導権を握れる人、根気強い人、シニアや女性のいる家庭。
カニンヘン・ダックスフンドのしつけの3つの重要ポイントは、トイレ、無駄吠え、愛情を持って。
カニンヘン・ダックスフンドの飼育に関しての3つの注意点は、腰の負担に注意、被毛のお手入れ、肥満。
カニンヘン・ダックスフンド飼う魅力とは、フレンドリーで明るい性格、いつまでも子供のような可愛さ。
カニンヘン・ダックスフンドの基本データ
英語表記 | Kaninchen Dachshund |
---|---|
愛称 | カニンヘンダックス |
原産国 | ドイツ |
サイズ | 超小型犬 |
体高 | 15〜25cm |
体重 | 3〜3.5kg |
毛色 | スムース、ロング、ワイヤーヘアード |
寿命 | 12〜17歳 |
価格 | 22〜35万円 |