今回は、ペットとして人気のある犬種の中で『パグ』についてご紹介させていただきます。
パグの性格や個性、成長速度やしつけの仕方などパグ全般に関して詳細にご紹介し、楽しいペットライフが皆様に訪れるよう役立つことをご紹介させていただきます。
パグとは
ここでは、パグについて原産地や歴史など様々な点よりご紹介させていただきます。
1. パグの原産地
パグの原産地は「中国」です。
2. パグの名前の由来
パグの名前の由来は、ラテン語の握りこぶしを意味する「パグナス」。
中国語のいびきをかいて眠る王様を意味する「パー・クー」
さらに、マーモセット(猿)に似ている表情をすることからマーモセットの通称「パグ・モンキー」などたくさんの説がありますが、詳しいことはわかっていません。
さらに、ドイツでは「モプス」(しかめっ面)、フランスでは「カーリン」(俳優に因んで)など、国によっても様々な名前がついているという不思議な犬種です。
3. パグの歴史
パグは紀元前400年くらいから中国に生息していた犬種で、チベットでは古くからペットとして可愛がられていました。
また、人間により小型化された犬種でもあるため、今日に至るまで人間と共存してきた動物の一種となっています。
それからしばらくして、東インドの貿易会社によってパグはオランダへ輸入されました。
1572年にスペインの兵士がウィリアムズ王子暗殺を実行しようとした寸前に、パグは吠えて周りの人間に伝えた末、命を救ったという記録が残っています。
その後、パグはスペイン王家公認の犬種として迎えられました。
4.パグの平均体高・平均体重
パグの体高は、25~28cmくらいです。
体重は平均6~8kgくらいで、この辺りを維持していれば健康だといえます。
5. 日本で飼育されている数
日本で飼育されているパグの飼育数ですが、血統書を発行しているジャパンケネルクラブの2017年の犬種別犬籍登録頭数を調べてみると4,778頭です。
犬全体の登録数が292,906頭ですから、全ての犬種に占めるパグの割合は約1.6%と犬種別では15位と人気の犬種です。
パグはその見た目の愛らしさゆえに、近年ではその飼育数も増加しています。
近々、チワワやダックスフンドなどのスタンダードな犬種に並んで、代表的なペットの一つになるでしょう。
6.飼いやすさの目安
パグの飼いやすさの目安を紹介します。
社会性・協調性がある | ★★☆☆☆2 |
健康管理がしやすい | ★★★☆☆3 |
初心者向き | ★★★☆☆3 |
噛み癖がつきにくい | ★★★★☆4 |
訓練されるのが好き | ★★☆☆☆2 |
物覚えがいい | ★★★☆☆3 |
パグの3種類のタイプ
パグは、毛色や毛並みにより種類が分けられていますが、日本に多く存在する3種類からご紹介します。
しかしながら、パグのタイプによって性格などは変わることはないため、安心して自身の好みの子を探してください。
1. フォーン
この毛並みは、日本にいるパグの大半を占める種類となっています。
薄茶色の身体に顔全体が黒いというのが特徴で、パグの代表格と言っても過言ではありません。
2. ブラック
この毛並みは、100年近く前に他の犬との交配によって作り出された毛並みです。
しかしながら、体中の黒い毛並みを作るためのは至難の業と言われており、例え交配したとしても綺麗な黒の毛並みのパグは5割にも満たないため、とても珍しい種類となっています。
3. シルバー
シルバーの毛並みのパグは滅多に見かけない希少な種類で、灰色がかった被毛はとても美しいものです。
動くとシルバーの輝きを発するため、この種類もとても貴重といえるでしょう。
ペットショップでの購入価格
ペットショップでの購入価格は10万前後とされています。
しかし、パグの価格は落ち着いていないことが多く12万~25万円とばらつきがあることが多いようです。
オスとメスで比べると、メスの方が2万円ほど高くなっています。
その他の要因としては、毛色やしっぽの形などの見た目、パグに多い病気の1つで鼠径ヘルニア(そけいへるにあ)持ちだったりなどが価格に影響するようです。
- 混合ワクチン……16,000円
- 狂犬病予防接種… 3,500円
- 健康診断………… 3,000円
- 畜犬登録………… 3,000円
- 飼育グッズ………30,000円
パグの性格の3大特徴
1. 穏やかな性格
パグは全体的に穏やかな性格をしていますが、陽気で無邪気な一面を持つユニークな犬種となっています。
プライドが高く頑固な性格の子もいますが、全体的にパグは攻撃的になることもなく初心者でも気軽に手を出すことのできる犬種ですのでオススメです。
2. 素直
また、しつけも素直に聞くため室内犬としても飼いやすい犬種です。注意点としましては、幼少期に甘やかし過ぎると将来が大変ですので甘やかしは禁物です。
しつけは辛抱強く行いましょう。飼い主や周りの人を自分から喜ばせることが好きで、遊ぶことがとても好きなので日頃から構ってあげると、自分も癒されるため良い共生関係が結べるでしょう。
3. 寒さ・暑さに弱い
しかしながら、寒さと暑さに弱いためストレスを溜め込みやすいので要注意です。
パグのオスとメスでの性格の違い
1. オス
オスは、どの犬種であっても気が強いのが特徴です。権勢本能が強く出やすいのが、オスの特徴となっています。
幼少期の間でしっかりしつけをしておかなければ、成犬になった時に散歩で出会った他の犬に吠えかかるなどの、問題につながるため気をつけましょう。
顔立ちに関しても、メスに比べ凛々しい印象があります。
2. メス
メスは、先述したパグの性格に近い子が多いです。非常に穏やかで人懐っこいため、育てやすいという意見が多いです。
オスと同様、幼少期のしつけも大切ですが基本的におとなしく他の犬種にも優しい一面を持つため初心者の方はメスを飼うことをオススメします。
パグを飼う人に向いているポイント
パグは先述した通り、攻撃的な性格ではなく初心者にとって接しやすい動物となっていますので、以下のポイントを押さえてお世話のできる方に向いています。
1. 家族喧嘩が少ない人
パグは争いごとを好まない性格のため、家族喧嘩をすると人間のように涙を流す勢いで悲しい顔をします。
パグ以外の動物も、人間同様感情を敏感に捉えることができるためパグに限らず動物を迎える時には、家庭円満を保つことを頭に置きましょう。
2. 散歩を日課にできる人
パグは家に閉じこもっていると運動不足の影響が顕著に現れます。
パグの場合、少し飛び出ている目に注意を向けながら散歩を行いましょう。
草むらを駆け回ることは良いことですが、草木で目を傷つけることもあるため家の中同様、気を配りながら散歩をしてあげましょう。
季節を考えながらになりますが、散歩は早朝と日没前に20〜30分程度のコースを毎日散歩をすると良いでしょう。
3. 暑さと寒さに気を配れる人
どのような動物でも気温の変化には敏感なものです。
パグの場合、愛らしいその顔は口内の構造が複雑化しています。
他の犬種は、舌を出して汗を飛ばし体温調節をしていますがパグの場合は体温調節が苦手な部類に入ります。
尚更、暑さや寒さに気を配ってパグの健康を維持できる人が飼い主に向いています。
パグのしつけの3つの重要ポイント
1. パグのしつけは主従関係から
パグを含む犬種を育てるためには、飼い主との主従関係をはっきりさせなければなりません。
対等な友人のように接することも良いことですが、パグも自分の子どもと考えて時に優しく、時に厳しく接することが大切です。
主従関係の確立には、同時期に食事をするのであれば飼い主が食べ始めるまで少し待たせるなどをすることがお勧めです。
小さな習慣がパグにとっても習慣化され、その他の飼い主の言うことにも聞くようになるでしょう。
2. 叱るときと褒めるとき
パグを飼う際には、叱ると褒めるを適切にかつ時期も考えながら使用してしつけを行いましょう。
パグは、忘れっぽい特性を持つため飼い主の外出期間の間に悪さをしたとしてもそれを咎めることは絶対にしてはなりません。
飼い主がきちんと目で見て悪いことをしていた際には、合図などを使ってしつけを行いましょう。褒めるときには、抱っこなどを行ってあげましょう。
おやつを与えることも良いのですが、何に関しても飼い主からの愛情を示すことが褒めるときのポイントです。
3. 指示語を固定する
犬をしつける際に重要で添い遂げる上で、大切な指示語は固定しておかなければ混乱してしまいます。
スタンダードなものとして『お手・お座り・待て』などがありますが、この言葉が少しでも違えばパグにとって別の語句として認識してしまい混乱を招いてしまいますので、しつけとその後の生活の中でも注意していきましょう。
パグの平均寿命
パグの平均寿命は12〜14歳ほどです。
かつてはパグの飼育は難しく、健康状態を保てないため寿命は短いとされていました。
しかし、医療技術も発展している現在では、飼育環境を整えることでパグも長生きとなり、他の犬の平均寿命並(約13歳)になっています。
今回紹介した病気や普段の食事(ドッグフード)に気をつけてることで、寿命は長くなります。
このページの下のほうで、小型犬にオススメのドッグフードを紹介していますので、気になる方はご確認ください。
人間とパグの年齢比較表
パグ | 人間 | |
---|---|---|
新生児期 | 1ヶ月 | 1歳 |
社会化期 | 3ヶ月 | 5歳 |
6ヶ月 | 9歳 | |
成長期 | 9ヶ月 | 13歳 |
1歳 | 15歳 | |
成犬期 | 2歳 | 24歳 |
4歳 | 32歳 | |
6歳 | 40歳 | |
8歳 | 48歳 | |
9歳 | 52歳 | |
シニア期 | 10歳 | 56歳 |
12歳 | 64歳 | |
14歳 | 72歳 | |
16歳 | 80歳 | |
18歳 | 88歳 | |
20歳 | 96歳 |
パグの年齢計算式
パグは、2歳の時点で人間に換算すると24歳になり、3年目以降は1年に4歳分の歳を取ります。
計算式では下記の形になります。
パグを飼育する際のポイント
1. 散歩面
散歩面では、パグは寒さや暑さに敏感なため15度を下回る気温のときの散歩は控えましょう。また、日中や夜中を避け早朝や日没直前くらいの2回ほど散歩に連れて行ってあげましょう。
長時間の散歩にもパグには負担になる可能性があるため、20分程度のコースで散歩を毎日続けていきましょう。
2. 部屋面
部屋面では、室内温度が重要となります。先述している通り、パグは大変気温に敏感な動物です。
室内温度は28度前後を保った上で、風の当たらない所にゲージを置いて寝床を作ってあげていると良いでしょう。
やんちゃな性格ですので、角の目立つところにクッション材を備えておくことをお勧めします。
3. 食事面
食事面では、食べ過ぎに注意しましょう。
パグは好奇心旺盛で、食べるのが好きな犬種ですので目を離したすきにドッグフードをたくさん食べてしまうことに注意してください。
犬にもアレルギーが存在しますので、合うドッグフードを与えてください。食事に使用する器は、陶器などの硬い素材のものを選びましょう。
ステンレスやプラスチックの器を使用すると、齧られてしまうため注意が必要です。
ペットにする喜び、パグを飼う魅力とは
1.ブサ可愛さ
パグの一番の魅力は何といっても「ブサカワ犬」といわれるその顔でしょう。
その上、どんくさい動きとしぐさには、見ているだけで癒やされます。
「もうパグしか飼えない!」と、人を中毒にさせてしまう魅力のある犬種、それがパグです。
2.無邪気で陽気!
見た目に癒やされるパグですが、内面的にも陽気で無邪気な一面を持つとても魅力的な犬種です。
争いを好まず温厚で愛情深い性格。
無駄吠えが少なく、しかも素直でしつけのしやすい性質から、犬を飼ったことがない方にピッタリといえるでしょう。
慣れてくると芸を仕込むことも可能なので、そういった点で見ても、パグは魅力的な犬種なのです。
今回のまとめ
1.パグという犬の種類は、ブルドッグに少し似ています。昔は中国にいたそうですが、貿易などによりオランダへ輸入されたことがありました。1572年にスペインの兵士がウィリアムズ王子暗殺を仕掛けたときにパグが周りに吠え、ウィリアムズ王子を救ったという伝説が残されています。
2.パグの平均寿命は12~14歳くらいと普通くらいですが、今は医療が発達しているため、長生きも可能となりました。
3.今日本人がパグをペットにしている数は10人に1人という割合です。
4.パグの性格はおとなしく穏やかだということ、素直であるということ、寒さや暑さに強くペットとしても非常に飼いやすいタイプです。
5.パグは食べ物に旺盛なので食べ物をあげすぎないように注意したり、暑さや寒さに注意しながら飼うと上手く飼うことができます。