ピンク色の体に赤いエラが3本、クリッとした可愛い目のウーパールーパー。実は彼らは両生類。こんなに可愛らしい不思議な生き物もいるんですね。地球上の生き物は本当に姿かたち様々です。
今回はウーパールーパーの餌や給餌方法についてご紹介いたします。
ウーパールーパーの紹介
1.原産地
メキシコのソミチル湖・および周辺
2.平均体長・平均体重
全長10~25センチメートル・平均体重が85グラム前後で、メスよりもオスの方が大型になり、メスは最大でも全長21センチメートル程です。
ウーパールーパーは幼形成熟で幼生の形態を残したまま性成熟します。
3.ウーパールーパーの種類
リューシスティック(ホワイト黒目):目が黒色で、体が白いものをリューシスティックまたはホワイト黒目といいます。
アルビノ:体が白で目がアルビノアイの個体を言います。
マーブル:緑色っぽい色に黒の斑点があり、迷彩柄と近い印象の個体を言います。
ゴールデン:体が黄色で、目がアルビノアイの個体を言います。
ブラック:基本的に全身が黒に近い色をしています。野生の個体に近い色です。
4.歴史・ルーツ
ウーパールーパーは湖に生息する生き物で、自然下では水温が低くヨウ素が少ない環境に生息します。
元々生息地では食用とされたことがありました。その後の生息地の開発、汚染により生息数は激減してしまいました。
日本でのウーパールーパーの歴史はまだ浅く、1980年代に日清焼そばUFOのCMにウーパールーパーの呼び名で登場し、大ブームとなりました。
広告代理店によりキャラクター化もされキャラクターソングもリリースされ、ウーパーダンシングはアニメ化されるほどの人気でした。
現在ではペットショップのみならず、ホームセンターでも普通に見かけるようになりました。
5.平均寿命
野生では20年30年ともいわれていますが、飼育下だと長生きで7、8年。短命で4、5年というのが一般的といわれています。
ウーパールーパーの5種類の餌
ウーパールーパーの餌は成長過程で変えていくことが一般的です。ここでは一般的な成長過程に分類してご紹介します。
・稚ウパ(~2センチ):ブラインシュリンプ・細かく切った糸ミミズ
・幼ウパ(2~4センチ):糸ミミズ・赤虫
・若ウパ(4センチ~):赤虫・人工飼料・その他生餌
・親ウパ(15センチ~):人工飼料・その他生餌・その他の餌もよく食べます。
1.ブラインシュリンプ
孵化直後に与える最初の餌です。ウーパールーパーの幼生は口が小さく、このブラインシュリンプの幼生を与えます。
2.赤虫
孵化後数週間経過し、口の大きくなった稚ウパ・幼ウパ・若ウパ・親ウパをすべての段階で与えることが可能です。
栄養価はあまり高くないので親ウパではおやつ程度と考えておきましょう。冷凍赤虫の場合1回分ずつパッケージされているのでそれを1~2個与えましょう。
3.イトミミズ
冷凍と生餌とがありますが個体の食べる量に合わせて与えましょう。
4.人工飼料
代表的なものでは「キャット」です。
ウーパールーパー用として販売されているものではありませんが、沈降性の肉食魚用なのでウーパールーパーにぴったりです。
与える量としては1回で10~15粒程度与えましょう。食べ残しがある場合は次回から減らしましょう。
その他、コリドラス(熱帯魚)やランチュウの餌、ザリガニの餌・亀の餌など、沈むものであれば基本的にはなんでもたべます。
5.その他の生餌
ウーパールーパーの餌には人工飼料以外にも次のような生餌も向いています。グッピー・メダカ・エビ・小赤など。
親ウパの場合2週間に1度、メダカであれば10~20匹ほど入れてあげると良いでしょう。
ウーパールーパーの餌の大人と子供の違い
1.大人
大人のウーパールーパーの場合、餌は毎日与える必要はありません。
餌の与えすぎは下痢につながります。17~18cmを超えるくらいまでの成長途中の個体には、週2度程度適量を与えましょう。
成熟個体であれば、なんと1ヵ月なにも食べなくても特に生命に危険はありません。
これはあくまでも目安なので、毎日餌を与えたい・食べる姿を見たいという場合は、お腹の張り具合や、食べるスピードを見て飼育者の判断にて与えましょう。
おやつ程度の極少量にしておきましょう。
2.幼生~成長期
幼生~成長期の子供のウーパールーパーには、栄養価の高い餌を空腹にならない程度に与えると良いです。毎日でも適量を与えましょう。
但し内臓・消化器官はあまり強くないので、糞が下痢気味でないかに注意しましょう。「餌は少な目、水交換は頻繁にする。」これが健康で元気なウーパールーパーを育てる一番の方法でしょう。
ウーパールーパーの3つの給餌方法
1.顔をめがけて上からあげる
基本的に動くものに反応するので、顔の前をめがけて上から落としてやればパクリと食いつきます。
2.箸やピンセットなどを使い直接食べさせる
手間はかかりますが、箸の先にパクっと食いつく姿はとても可愛らしいものです。
3.そのまま沈めておく
ウーパールーパーは鼻が良く利くので匂いで食べられるか食べられないかを判断します。そのまま餌を沈めておいてもお腹が空いていれば探し出して自ら食べます。
ウーパールーパーの給餌での2つの注意点
1.食べ過ぎに要注意
ある程度大きくなったウーパールーパーは大食漢のため、与えれば与えるだけ食べてしまいます。
その結果、消化器官があまり強くないため吐いてしまったり、下痢になってしまうので注意が必要です。
2.生餌を与える前のトリートメント
グッピーやメダカなどの生餌を与える場合、水カビ病や白点病にかかるのを防ぐためにトリートメント(薬浴)を行う必要があります。
バケツなどにカルキ抜きをした水を用意し、マラカイトグリーン水溶液を入れます。
そこにメダカを入れその状態で1週間ほど経過したら水から魚を出して、一度新しい水に移してから、体に問題がある魚がいないかを確認してウーパールーパーの水槽に入れます。
ウーパールーパーの注意すべき4つの病気
1.ぷかぷか病
ウーパールーパーが水面で浮く病気です。ただ浮かぶだけでなくいつまでも水底に沈まないなど、お腹にガスがたまってしまう病気です。
完全にお腹を上にして浮いてしまっていると、命が助かる可能性は低いといわれています。原因は、水槽の水位が高すぎることや、水質の悪さ、古い餌を与えたことによるものです。
2.腹水症
お腹に水がたまり膨れ上がってしまう病気です。治療には腹水を注射器で抜くという方法がとられますがエキゾチックアニマルに詳しい動物病院でないと対応は難しいでしょう。
原因は、肝臓疾患や、感染症が挙げられます。
3.エラの欠落
ウーパールーパーの特徴であるエラが落ちてしまう病気です。水質の悪化が大きな原因といわれています。水質にはよく気を配ってあげましょう。
4.砂利の飲み込み
ウーパールーパーは時々、砂利を飲み込みそれを詰まらせてしまうことがあります。これが起きると、排泄が困難となり、死んでしまうこともあります。
砂利の大きさは飲み込めないような大きさのものにするか、飲み込んでも影響の少ない排泄できる小さいものにしましょう。
ウーパールーパーの健康の為の2つのポイント
1.餌は適量あげましょう
今回の記事で何度も申し上げた通り、ウーパールーパーは消化器官があまり発達していないため餌の上げすぎには注意が必要です。
成長にあったもの、個体にあった量をあげましょう。それが彼らの健康につながります。
2.水質をきれいに保ちましょう
水質をきれいにすることで多くの病気を予防することができます。面倒くさがらずこまめに水を変えてあげましょう。
今回のまとめ
ウーパールーパーの紹介
ウーパールーパーの5種類の餌
ウーパールーパーの餌の大人と子供の違い
ウーパールーパーの3つの給餌方法
ウーパールーパーの給餌での2つの注意点
ウーパールーパーの注意すべき4つの病気
ウーパールーパーの健康の為の2つのポイント