近年、手に乗ったり、飼い主の言葉を真似したり、愛嬌があることで人気が高まってきて、ペットとして飼われる数が増えているオカメインコ。そのオカメインコを飼うにはいくつかのポイントとなるコツがあるので、
飼い方や性格、飼育のポイントをお伝えします。
オカメインコの紹介
1.大きさとは
原産地はオーストラリアで内陸部荒地で、平均体長:30~40cm、平均体重:80~100g、平均寿命は15~25年だといわれています。
2.名前の由来と歴史
日本でのオカメインコという名前の由来は、顔の横の下膨れの部分にある赤い斑点が、おかめに似ていることからです。そのペットとしての歴史は、200年ほど前にイギリス人が本国に持ち帰って広まったのが始まりです。
日本では明治時代末期にペットとして輸入されたが、原種の色合いが地味なことから同じオーストラリア産のセキセイインコなどと比べると全く普及せず、1960年ごろまでセキセイインコに比べると非常に高価でした。
しかし、ルチノーなどの色々な品種が開発されると徐々に人気が上がり、現在ではペットショップで普通に見かけるほどになりました。
種類にも違いがある?オカメインコの7つの種類と特徴
1.ノーマルグレー
オカメインコの原種。身体全体がグレーで、顔だけオスがクリーム色、メスが黄色っぽいグレをしています。
2.ルチノー
黒い色素が消え、体全体がクリーム色になったタイプで「白オカメ」とも呼ばれ、オカメインコを一躍ブームにさせた品種。
目が赤みがかっているのも特徴のひとつです。
3.シナモン
体が茶色に変色したタイプで、グレーにくらべて温かみがあり、「イザベラ」という別名もあります。
4.パイド
体のグレーがあちこちでクリーム色となり、まだら模様になっているタイプ。
5.パール
羽の1枚1枚について、部分的にグレーの色素がなくなり、波に似た独特の柄を作っている品種。
6.ホワイトフェイス
オカメインコの特徴である、ほおのオレンジがなくなったタイプ。全身で黄色の色素が抜けているのが特徴で、「ほお白オカメ」と呼ばれることもあります。
7.アルビノ
体全体が真っ白で、ほおのオレンジもありません。
どんな性格なの?性格の5大特徴とは
1.穏やかな性格で、噛むような攻撃的なことはあまりしない
2.寂しがり屋なので飼い主さんに甘え上手
3.臆病で、物音などでパニックを起こしやすい
4.おっとりとしているので、他のペットとのケンカが少ない。
逆におっとりした性格のせいで他のペットにいじめられてしまうこともある
5.オスとメスはその行動の違いから見分けられる
オカメインコのオスは生後3ヶ月から半年もすると、よくさえずるようになり、とまり木や床をたたいたり、わきの下を開けてかがみこむようなしぐさをしながら、ピョンピョン飛び跳ねたり、首をかしげて怪しいダンスをします。
メスは比較的おとなしいようですが、発情すると、姿勢を低くして尻尾を上げ、オスに背中に乗るよう促すしぐさをします。
どんな人が飼い主に向いている?飼育に適している人とは
1.根気強い
2.気が優しく穏やか
3.潔癖症じゃない
で示した性格や、この後お伝えする飼育のポイントをみて、優しく接することができるなと思えるようであれば、飼育するのに問題はないでしょう。オカメインコを慣らすのに大切な行動は・普段からたくさん声をかける・あせらずゆっくり見守ってあげる・怒鳴らないという3つのことが大切になります。
オカメインコの性格やしつけについて詳しく書いたページがあります。よろしければこちらもご覧ください。
初期費用をチェックしよう!飼う場合の費用と方法
おおまかな目安として、これくらい費用はかかります。人に慣れさせるためには小さな頃から飼うのがポイントです。
升箱・プラケース | 500円~2,000円 |
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鳥かご | 5,000円~20,000円 |
挿し餌器具 | 200円~500円 |
巣箱 | 1,000円~3,000円 |
エサ入れ | 300円~500円 |
水入れ | 300円~500円 |
粟玉 | 300円~500円 |
フード | 500円~3,000円 |
おもちゃ | 500円~5,000円 |
オカメインコ(並) | 15,000円~35,000円 |
合計 | 23,600円~70,000円 |
その他にも飼育に必要なグッズとして「保温グッズ・おやすみカバー・掃除グッズ」が考えられます。
知っておこう!オカメインコの飼育で特に大変な5つのこと
- 温度管理
- 呼び鳴きの声が大きい
- 脂粉が多い
- 放鳥中の事故が多い
- オカメパニックの防止と対策
おっとりと穏やかな性格のオカメインコですが、上記の5つの点も考慮して飼育を考えてみましょう。
オカメパニックとは、オカメインコが突然ゲージの中などで暴れて飛び回ったり、ぶつかったりするようなパニック行動です。明確な原因ははっきりと解明されていないようですが、考えられる要因として「光・音・揺れ・衝撃」などに敏感に反応した場合にパニックが起こると考えられています。
パニック時の対処法としては、ゲージから外に出したりせず、ゲージの中に入れたまま、飼い主が目を合わせながら見つめてあげて安心感を与えてあげることが大切となります。
健康状態も要チェック!特に多い7種類の病気とは
1.カゼ
体力低下時に外の風にあたり温度変化を受け、さらに体力が低下したときに病原菌に感染すると起こります。
2.鼻眼結膜炎
カゼの病原菌やカビなどが鼻の奥の複雑な形状をした器官に入り、繁殖することがあります。
3.腸炎
飲水や餌の腐敗など、衛生管理の不徹底が原因で起こると考えられます。
4.そ嚢炎
腸炎と同様の衛生管理の不徹底が原因です。人間の食べ物(パン・ごはん・うどん・味のついたもの)などを与えることも原因と考えられます。ヒナの場合、粟玉や練餌の作り置きを与えることにしましょう。成鳥になっても差し餌を続けていることが必要です。殺虫剤吸引などの中毒の場合もあります。
5.脂肪過多症
採餌量の過多が原因です。特に脂肪餌(ヒマワリ・麻の実・サフラワー・落花生・クルミなど)の与え過ぎには注意が必要です。
6.甲状腺腫
食餌中のヨウ素分の不足により、チロキシン(ホルモン)合成が円滑に行われないことにより起こります。
7.毛引き症
退屈さやストレスにより発症すると考えられています。
要チェック!飼育で特に注意すること
1.飼育環境の注意点
うるさい場所だとストレスを抱えてしまう場合があります。インコが落ちつかなそうにしていたらなるべく静かな環境にしましょう。
インコは外が暗くなると寝る時間なので、なるべく部屋が暗くなるように休ませてあげてください。あとは、オカメインコはほかのインコより暑さや寒さに弱く対策が必要です。特に1歳までは重要です。
暑さ対策として、ぐったりしないようにエアコンをつけたり工夫をしましょう。寒さ対策には今は便利な道具としてペットヒータがあります。
2.繁殖の注意点
インコの場合相性が一番難しく、合わなかった場合殺し合いをするか、ストレスで自分を傷つけるかのどちらかになります。
店で買う場合は同じ籠にいるインコを選んだほうがいいが、それが無理な場合は別々の籠にインコを入れて近くに置いて1週間ぐらい様子を見ましょう。もし口で餌をあげてたり求愛ダンスをしていたら一緒に飼っても大丈夫でしょう。
挿餌の時に親から放すと非常に弱く死亡率が高くなるので必ず一人エサになってから親から放して人に慣れさせてください。
3.逃げ出し防止をしっかりと
一般的には、羽の外側で肉がないところを両方切ったりします。だからと言って飛べないわけではないので窓はきちんと閉めてください。
たまに餌入れの扉をインコが持ち上げて遊んでいるうちに、逃げ出してしまう場合もあるので注意をしましょう。
4.病気について知っておこう
インコは病気を隠す習性をもっているので、元気にしてても、隠れて様子を見ることも大切です。
一般的に多いのはダニ。夜中にいきなり暴れだしたらダニに血を吸われている場合があるので籠全体を熱湯消毒するといいです。定期的に続けると予防になります。
人に移る病気もありますのでキスや口移しで餌をあげるのは極力避けたほうがいいです。
5.日々の健康チェック
オカメインコの
- 体重チェック
- 餌を食べているか
- フンの状態
- いつもふっくらとしていないか
- よくあくびをしていないか
- 元気に鳴いているか
- 鼻孔のまわりが汚れていないか
- 呼吸音に異常がないか
- 嘔吐したり口の周りが汚れていないか
このチェック項目を確認してあげて、病気の早期発見が大切となります。
6.飼い主への影響
遠出が出来なくなる。老人や子供、病人などをオカメインコを飼育してる部屋に入れられなくなる。
7.オカメパニックについて知っておこう
いつもと環境が違うとインコは籠で暴れてしまい怪我をしてしまう事があります。その場合はアイコンタクトをとりながら優しい声で大丈夫と言ってあげると落ち着きます。
8.突然死について
インコは驚きすぎると心臓が停止してしまうことがあります。
後ろからいきなりなにかをかぶせたり、捕まえたりすると起こったりする場合がありますので、驚かさないようにゆっくり捕まえたりしましょう。
今回のまとめ
オカメインコの紹介
種類にも違いがある?オカメインコの7つの種類と特徴
どんな性格なの?性格の5大特徴とは
どんな人が飼い主に向いている?飼育に適している人とは
初期費用をチェックしよう!飼う場合の費用と方法
知っておこう!オカメインコの飼育で特に大変な5つのこと
健康状態も要チェック!特に多い7種類の病気とは
要チェック!飼育で特に注意すること
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