名前の通り鮮やかなピンクの冠羽をつけた可愛らしいオウムの仲間のモモイロインコは、カップルになると一生添い遂げるステキな鳥さんなんです。
今回は、そんなモモイロインコの性格の特徴・しつけのコツ・飼い方のポイント・注意点についてご紹介します。
モモイロインコの紹介
1.原産国
オーストラリア大陸のほぼ全域に(沿岸部は除く)生息しています。
住宅街や公園、農場などあらゆる所に生息していて、葉っぱや木の実を食べたりすることから害虫扱いされているようです。
オウムには珍しくエサを食べるときに地面を歩きながらという形態から、天敵に狙われるのを防ぐためか背中側がグレーになってるのは、
上から見たときに天敵の襲わるのを防ぐために目立たないようになっていると考えられています。
2. 平均体長と体重
モモイロインコの体長は35cm~40cm、体重は350g~400gとインコの中かでは大型といえます。
3.日本で飼育されている数・名前のルーツ
日本で飼育されているモモイロインコの数については、きちんとしたデーターがないので把握されていないのが現状のようですが、ピンクが可愛いと最近は人気のモモイロインコです。
日本語の名前については、その見た目からモモイロインコと名付けられたようです。
4.気をつける病気
・ウイルス性羽毛疾患(PBFDウイルス)
原因・・・感染したモモイロインコのフンや脂粉についた病原菌のウイルスが空気中に浮遊して、それらを吸引することにより感染して発症する。
症状・・・粉状の脂粉が出なくなりフケのようなサヤガラが多くでるのが特徴で、胸部から腹部にかけての震えがでたり中には怖がるような態度を見せることもあります。
症状が進むと羽根の変形や脱毛、目、口ばしに異常がみられます。
予防・・・多頭飼いの場合、感染した鳥はゲージに入れて別室で隔離して接触を避ける。栄養バランスに配慮した食事を与える心がけましょう。
・脂肪過多症
原因・・・脂肪が多いエサの食べすぎによるもの。(ヒマワリ・麻の実・サフラワー・落花生・クルミなど)
人間の飼育下では、慢性的な運動不足状態に陥りがちになることが多くなるため、できるだけ粗食に近いエサが望ましい。
症状・・・体重の増加とそれにより動作が鈍くなる、地肌に黄色い脂肪がでてくる。様々な病気の原因となる(糖尿病・心臓病・脂肪肝・痛風など)。
予防・・・普段から低脂肪のエサを回数を決めて、適量与えるように心がける。1日に1回は必ず室内で放鳥して体を動かせる。
低脂肪とはいえ欲しがるからといってエサの与え過ぎには十分に気をつける。
5. 平均寿命
40~50年と長生きなので、迎え入れるまえに飼い続けることができのか、他の家族にまかせることが可能かどうか、相談しておきましょう。
モモイロインコの性格の3大特徴
・サッパリとして楽天家
性格がさっぱりしていて、どちらかというと陽気な楽天家といったところでしょうか。
大好きなオモチャなどで飼い主さんと一緒に遊ぶ時間が、モモイロインコにとって一番幸せな時間になり、このような時間を毎日設けることでストレスなく過ごせるでしょう。
・懐きやすい
好奇心がとても旺盛なうえに活発、人を見るとスキンシップをもとめてすぐに寄ってきてくれるほどコミュニケーションをとるのが大好きです。
中には初対面の人であっても積極的にスキンシップをとろうとする子もいるようです。
そういう時は優しく撫でてあげて、たくさん甘えさせてあげましょう。
・しつけがしにくい
モモイロインコは明るい性格がゆえに、叱られてもすぐに忘れてしまいます。反省する間もなくケロッとしていることが多いので、しつけにくい傾向があるようです。
まず、しつけのポイントとして「叱ってしつけようとしない」。例えば、呼び鳴きを止めさせることに対して、呼び鳴きをしている最中にその場へいって叱ることよりも、
鳴いていないときに部屋にいくことでモモイロインコは「鳴かないと来てくれる」と学習することで呼び鳴きが軽減されます。
また、人間の手を咬んだりすることに対して、噛もうとしたときにお気に入りのオモチャを見せて気を引くようにする、など飼い主さんが色々工夫をしてあげましょう。
そしてそれらがちゃんとできた時は、しっかりと褒めてあげることをお忘れなく。
モモイロインコの種類は?
モモイロインコは原産地のオーストラリアでは3亜種(3種類)確認されています。
生息地の違いにより外見も少しずつ違ってるようですが、基本的には同じ種から繁殖しているので一見しただけでは大きな違いが見られないことから、日本では特に区別していないと思われます。
Eolophusr. roseicapilla(イオロファス・ロォウズゥイカピラ)
Eolophusr.albiceps(イオロファス・アルビセプス)
Eolophusr.kuhit(イオロファス・クーイット)
モモイロインコのオスとメスの見分け方
幼鳥のときは虹彩(目)の色がオスもメスも茶色と同じなので見分けることが難しいのですが、しっかりとした成鳥になるとオスは目の周りに赤いブツブツができてくるので見分けやすくなります。
ただ、それ以外外見での判断ができないので、どちらか知りたいときは動物病院での検査をおすすめします。
モモイロインコを飼う人に向いている4つのポイント
・家にいることが多い
人間とのスキンシップが大好きな鳥なので、独りの時間が長いとストレスを溜めてしまい毛引きなどの行動を引き起こす心配があります。
時間がある時はなるべく遊んであげたり放鳥している間も近くで見守るなど、モモイロインコに合わせて過ごせる方がいいようです。
・食事の管理ができる
元もとは粗食で生きてきたモモイロインコなので、ひまわりの種などのような高脂肪のエサを毎日あげてしまうと、あっという間に肥満になってしまいます。
きちんとカロリー計算されたペレットを量と回数をきちんと決めてあげれる人が望ましいといえます。
・気長に付き合える
しつけが難しいといわれていますので、根気強く気長にしつけをしていける人が向ています。
また、気分に任せて叱り過ぎないことも大事といえます。それをしてしまうとモモイロインコが委縮して、最悪の場合は飼い主に対する信頼関係が途切れてしまう恐れがあります。
一度迎え入れると長い付き合いになるので、そこはしっかりと心得ておきましょう。
・掃除が苦にならない
オウムの仲間のモモイロインコは脂粉が多い傾向がありますので、ゲージや部屋の中には新聞紙を敷くなどしておくと、大量にでる脂粉や排泄物の掃除がスムーズにできます。
この新聞紙の取り換えや掃除をこまめに行うようにして清潔を心がけることで、感染による病気の防止につながります。
また、1日にでる排泄物の回数をカウントしておくと、体調の変化が分かりやすくなるのでおすすめです。
モモイロインコの噛み癖をしつける3つの重要ポイント
しつけで一番の難関といえる噛み癖は、どういう理由で噛んでくるのかを理解したうえで対処していくことがポイントとなります。
ただ噛んでいることもありますが、ほとんどの場合何かしらの理由があって噛んでくることが多いといわれていますので、叱るまえにどうして噛んでいるのか?
とモモイロインコの立場になって考えてあげましょう。
・迎え入れたばかり、環境に慣れていない
迎え入れたばかりで環境に慣れていないころは、当然ですが飼い主さんとの信頼関係は全くありません。
そんな状況のなかで、モモイロインコからすると人間が(飼い主)味方なのか敵なのか、何をされるかわからない、などの理由から防衛本能でつい噛んでしまうのですから
噛んでくるのが当たり前ともいえます。
ですから、迎え入れてからの毎日のお世話やスキンシップで、ゆっくりと確実に信頼を積み上げていくことで次第に噛み癖は落ち着いてきます。
長く付き合うことになるので決して焦らず、数ヶ月はかかると考えて少しずつ関係を縮めていきましょう。
・飼い主の気を引くため
飼い主さんの気を引こうと、わざと噛むことがあります。そのときに間違っても、大げさに痛がったりと過剰な反応をしてしまうと「噛んだら反応してくれた!ヤッタ―!」と間違った思い込みにより、また噛んでしまうという繰り返しになる恐れがあります。
このようなとき、噛まれた痛みをグッと我慢して大げさに反応しないことがポイントです。すると「噛んでも何もならない。面白くない」と、学習して噛み癖は落ち着いてきます。
・飼い主よりえらいと勘違いしている。
野生で生きる鳥は、立場の上下関係が木にとまる高さに現れるといわれています。それは、その集団の中での関係性において立場が上の個体が木の上部の枝に、そうでない場合は木の下部の枝にとまる習性があるといわれています。
そのことから人間と一緒に生活していく中で、鳥の目線が人の目線よりも高くなる所にケージをおいてしまうと「自分は飼い主より偉いんだ!」と、勘違いしてしまいます。
すると、飼い主を自分の思い通りにしようとして噛みつくようになりますので、くれぐれも信頼関係が完全にできるまでは(飼いだして1年以上、もしくは5歳以上)自分や家族の頭や肩の上に乗せないように気をつけましょう。
モモイロインコを飼育する場合に特に気をつける3つのこと
・肥満に気をつける
モモイロインコは体質的に脂肪分を貯めやすい傾向があるので、ひまわりの種のような高脂肪のエサは控えめにして専用のシードやペレット、低脂肪フードをように様子を見ながら与えるようにしましょう。
また、肥満を運動で解消するのは大変ですから、初めからエサの与え方には気をつけてあげましょう。
・脂粉には定期的なシャワー
オウム類のモモイロインコは脂粉が大量に出ますので、定期的にシャワーを使って日頃から清潔に保つようにしてあげましょう。
どうしてもシャワーを怖がるようなら霧吹きで優しく水をかけてみてください。最初は怖がっていても、繰り返していくと段々と慣れてきて自分から水にかかるようになったりしますので、根気強く慣らしていって下さい。
・防音は必須
他のオウム類とくらべるとモモイロインコは朝と夕方の雄叫びはほとんどしないので、割と静かな鳥だといえます。
とはいえ、個体差もあますが呼び鳴きなどのときは大きな声で鳴いたり、 若い頃は静かでも成鳥度が上がると大きな声をだすようなこもいるようです。
集合住宅などで飼う場合は、迎え入れる前にきちんと防音対策をしておいたほうがいいでしょう。
モモイロインコを飼う3つの魅力とは
・スキンシップが大好き
モモイロインコは人間が大好きで積極的にスキンシップを求めてきます。初対面であっても近寄ってきますので鳥好きにはおすすめです。
・体が丈夫
モモイロインコは他のオウムとくらべて環境への適応能力が高いといわれています。しかも寒暖の差や乾燥にも強いと言われていますので飼いやすいようです。
・可愛い配色
何といってもチャームポイントの可愛らしいピンク色ではないでしょうか。グレーの配色もベストマッチで見ていて飽きません。
今回のまとめ
1)モモイロインコの原産国は、オーストラリア大陸のほぼ全域にかけて・体長は35cm~40cm、体重は350g~400gと大型・平均寿命は40~50年・気を付けるべき病気はウイルス性羽毛疾患(PBFDウイルス)・脂肪過多症。
2)モモイロインコの性格の3大特徴は、サッパリとして楽天家・懐きやすい・しつけがしにくい。
3)モモイロインコの種類は、3亜種(3種類)です。
4)モモイロインコのオスとメスの見分け方は、オスは目の周りに赤いブツブツができてくる、メスはそれがない。
5)モモイロインコを飼う人に向いている4つのポイントは、家にいることが多い・食事の管理ができる・気長に付き合える・掃除が苦にならない。
6)モモイロインコの噛み癖をしつける3つの重要ポイントは、迎え入れたばかり、環境に慣れていない・飼い主の気を引くため・飼い主よりえらいと勘違いしている。
7)モモイロインコを飼育する場合に特に気をつける3つのことは、肥満に気をつける・脂粉には定期的なシャワー・防音は必須。
8)モモイロインコを飼う魅力は、ふわふわで色鮮やか・体が丈夫・可愛い配色。