カナリアはその鮮やかな色や美しいさえずりが非常に魅力的で、世界中に愛好家がいます。日本へも江戸時代にオランダからもたらされて以来、武士や知識人たちにも愛されてきました。
今回は、そんあカナリアの性格の特徴・しつけのコツ・飼い方のポイント・注意点についてご紹介します。
カナリアの紹介
1.原産地
カナリアの原産地は、カナリア諸島、マデイラ諸島およびアゾレス諸島で、バミューダ諸島などにも広まりました。
2. 平均体高・平均体重
平均体高は種類にもよりますが11センチメートルから20センチメートルほどです。平均体重は15グラムから20グラムほどになります。
3.日本で飼育されている数・名前のルーツ
日本全国で飼われているカナリアの数については、飼育数が分かる有効なデータがありません。しかし、カナリアを含む小鳥がペット全体に占める割合は約5.4%です。
カナリアの名前は原産地であるカナリア諸島に由来しています。
4.気をつける病気
カナリアは飼育状態が悪くなると病気になってしまうことがあります。その病気にも、カナリアがかかりやすいものがいくつかあります。
・風邪
寒さや気温の変化などで体の免疫力が低下しているときに、菌に感染すると風邪を引いてしまいます。重症になることもありますので注意が必要です。
・サーコウイルス感染症(PBFD)
ウイルス感染によって起こります。羽毛が抜けて、細菌感染の2次感染などを引き起こします。普段からよく鳥の様子を観察しておきましょう。
・腸炎
不衛生な飼育環境で菌が入り炎症になります。下痢や嘔吐をするようになり、羽毛を膨らませて眠ることがあります。
・肥満
脂肪分の多い餌を与えすぎると肥満の原因になりますので注意しましょう。運動も肥満対策に効果的です。
・卵塞
卵が産めずに詰まってしまうもの。高齢や未熟の他に栄養不足や環境、寒さが原因のこともあります。
5.平均寿命
カナリアの平均寿命は10年ほどです。飼育環境が良ければ20年近く生きることもあるようです。
カナリアの性格の3大特徴
カナリアは雛からの飼育が難しいので雛はあまり流通していません。しかし大人になってからでも徐々に慣らすことができます。では、その性格にはどの様な特徴があるのでしょうか。カナリアの性格の3つの特徴を紹介します。
1.警戒心が強い
他の鳥に比べて小さいため、やや臆病で警戒心が強い性格です。また、支配的で自分の領域を守りたい性格です。
2.自立心がある
カナリアは他の鳥に比べて比較的かまってもらえなくてもストレスを感じにくいです。時間のあるときは遊んであげてください。
3.クール
手乗りになってご飯や水を与えることは可能ですが、触られることをあまり好みません。インコやオウムに比べるとべったり懐くことはなく、ややクールな性格と考えてください。
カナリアの9つのタイプ
カナリアには細かく分けると数百種類のタイプがあるといわれてます。カナリアは色を楽しむ種類、さえずりを楽しむ種類、巻き毛や姿勢を楽しむ種類、羽の模様を楽しむ種類などに分けられます。その中でも代表的で人気のあるタイプを9つ紹介します。
1.レモンカナリア
カナリアの代表的な色です。全身がカナリアイエローと呼ばれる鮮やかな黄色をしています。
2.赤カナリア
美しい赤色をしています。野生のカナリアの改良交雑種です。レモンカナリアよりも甲高い声で鳴くといわれています。
3.白カナリア
最初に色変わりの改良をされた種で、真っ白の美しい体をしています。
4.ローラーカナリア
鳴き声が一番綺麗な種です。鳴き声を重視して改良されたため、見た目は地味です。
5.巻き毛カナリア
全身の毛がカールしているのが特徴です。飼育の難易度は他のカナリアと比べると高いです。
6.細カナリア
体が細身であるのが特徴です。こちらも飼育の難易度が高めで、初心者には向いていないといわれています。
7.リザード
最も古い種といわれており、野生種の特徴を引き継いでいます。鱗状の模様が特徴です。羽毛には絹のような光沢があります。
8.ノーウィッチ
イギリスのノリッチで作られた種で、頭が大きくふわっとしています。現在は希少な種です。
9.ヨークシャー
イギリスのヨークシャー地方で作られた種です、最も大型のカナリアです。
カナリアのオスとメスでの違い
カナリアは性別によってさえずりに違いがあります。しかしオスとメスの違いはあまり無く、孵化して半年くらいは区別が非常にわかりにくいです。
1.オス
さえずりを楽しみたいのであればオスを飼う必要があります。また、さえずりは繁殖期にのみ行い、メスとペアにしてしまうとあまりさえずらなくなります。
2.メス
一方メスはあまり鳴きませんので、鳴き声が気になるという人はメスを飼うことをおすすめします。
カナリアを飼う人に向いている3つのポイント
1.適切な距離をとりたい人
カナリアは比較的かまってあげなくてもストレスを感じにくいため、あまり時間がない人や適切な距離をとりたい人におすすめです。
2.広いケージと1軒家がある人
カナリアは端から端まで飛び回ることが好きですので、大き目なケージでの飼育が必要です。また、カナリアのさえずりは大音量になりますのでマンションでの飼育は難しいと思われます。
3.適正な飼育環境を保てる人
籠や水・餌を清潔にしないと病気になりやすいため、常に掃除が必要です。また寒さや暑さに比較的弱いので温度管理も必要です。
カナリアのしつけの2つの重要ポイント
1.徐々に慣れさせる
手乗りにするには出来るだけ早いうちから訓練を行ったほうがよいでしょう。しかし、すぐに籠から出すことはせずに徐々に慣れさせていくのがポイントです。最初は自分の場所だと認識するまで1週間から3週間くらいは、餌や水替えのときに名前を呼んだりして慣れさせます。
2.好きな餌で距離を縮める
籠から出す場合、最初はなるべく暗いときに行うことをおすすめします。時間が経つと果物やパンなどの好みの餌で寄ってくるようになりますが、嫌がっているのに無理に行うのはストレスになるので禁物です。
カナリアを飼育する場合に特に気をつける3つのこと
1.とまり木の掃除
細カナリアや巻き毛カナリアは直立したままの姿勢のため、とまり木に糞が付きやすく、こまめに掃除が必要です。糞が足にくっついてしまい、足を痛めてしまうことがあります。
2.羽ダニに注意
カナリアはワクモという赤くて小さい羽ダニがつきやすいため、カゴの掃除をするときは敷き紙の下に隠れていないか必ず確認してください。
3.誤飲に注意
ケージの近くにアクセサリーなど小さいものを置いておくと、間違って飲み込んでしまうことがあります。また、カーテンの近くに置くと巻き込むことがありますので注意しましょう。
カナリアを飼う3つの魅力とは
1.美しいさえずり
カナリアの魅力はやはり美しいさえずりです。愛好家の間でローラーカナリアのさえずりのコンテストも開催されています。若いオスの訓練にはさえずりのCDなどを聞かせて上達させるそうです。
2.奥深さがある
愛情をかけて育てたり訓練すると徐々に懐いてくれます。なかなか難しく忍耐が必要なこともあるかもしれませんが、そのぶん喜びと愛情を感じるはずです。
3.1羽だけで飼える
オスの場合は縄張り争いがおこるので、基本的には1羽で飼育します。メスは複数でも飼えますが、自分の領域を守りたい性格のため、1羽でも寂しがることはありません。
今回のまとめ
カナリアの原産地は、カナリア諸島、マデイラ諸島およびアゾレス諸島で、体高は11センチメートルから20センチ、体重は15グラムから20グラム。
カナリアの性格の3大特徴は、警戒心が強い、自立心がある、クール。
カナリアの9つのタイプは、レモンカナリア、赤カナリア、白カナリア、ローラーカナリア、巻き毛カナリア、細カナリア、リザード、ノーウィッチ、ヨークシャー。
カナリアのオスとメスでの違いは、さえずりを楽しみたいのであればオス、鳴き声が気になるという人はメスがおすすめ。
カナリアを飼う人に向いている3つのポイントは、適切な距離をとりたい人、広いケージと1軒家がある人、適正な飼育環境を保てる人。
カナリアのしつけの2つの重要ポイントは、徐々に慣れさせる、好きな餌で距離を縮める。
カナリアを飼育する場合に特に気をつける3つのことは、とまり木の掃除、羽ダニ、誤飲に注意。
カナリアを飼う3つの魅力とは、美しいさえずり、奥深さがある、1羽だけで飼える。