インコの中では一番小さなマメルリハ。その小さな体にまとった美しい羽色に魅了された女性を中心に人気がでてきているようです。
普段はスズメのように小さなささやき声ですが、呼び鳴きモードになると見た目とは違うその意外な声量に驚かされるかもしれません。
今回は、そんなマメルリハの性格の特徴・しつけのコツ・飼い方のポイント・注意点などについてご紹介します。
1)マメルリハの紹介
1.原産地
マメルリハは南米ペルーの太平洋沿岸からエクアドル近辺にかけて多く生息しています。
2. 平均体長と体重
体長は12㎝前後、体重は25〜35gほどです。
3.日本で飼育されている数・名前のルーツ
日本で飼育されているマメルリハの数については、きちんとしたデーターがないにで把握されていないのが現状のようです。
名前を日本語で表すと「豆瑠璃羽」となり、るり色(ブルー系)の羽色をした小さなインコ、といった説が一般的なようです。
4.気をつける病気
・メガバクテリア症
(AGY症「Avian Gaster Yeast(鳥類の胃の酵母)」・マクロラブダス症「菌の学名:Macrorhabdus ornithogaster」も同じ病気です)
主に3歳以下の幼鳥や若鳥に発症することが多いそうです。
原因
真菌(カビ)の一種で、酵母様真菌が鳥の胃に感染する病気。
主な感染経路としては親鳥から吐き戻しで餌をもらったり、感染している鳥の糞との接触、求愛による給餌行動により感染するといわれています。
症状
主に嘔吐、食欲不振、体重の減少、未消化便、下痢便、じっとしているなど。
感染してもすぐに発症する確率は低く、ストレスや換羽などにより免疫力が落ちたときに発症しやすいそうです。
メガバクテリアは胃に寄生して、胃炎や消化不良など胃の障害を起こします。
発見が遅れ症状が進行していた場合、胃からの出血により便が黒くなったり、吐血することもあります。
また、胃からの出血が続くと貧血により最悪の場合は落鳥の危険性も考えられますので、少しでも何かの異変を感じたら鳥も診察可能な動物病院を受診することをおすすめします。
予防
多頭飼いの場合は感染した個体は隔離して接触を避けたり、感染した鳥が使ってた止まり木やおもちゃを消毒しておきましょう。
・ウイルス性羽毛疾患(PBFDウイルス)
原因
フンや脂粉についた病原菌のウイルスが空気中に浮遊して、それらを吸引により感染して発症する。
症状
粉状の脂粉が出なくなりフケのようなサヤガラが多くでるのが特徴で、胸部から腹部にかけての震えや、これまで見たこともないくらい怖がるような態度を見せるヨウムもいるようです。
症状が進むと羽根の変形や脱毛、目、クチバシに異常がみられます。
ただし、マメルリハインコは急性の場合が多く、羽毛など表面的な症状が現れる前に沈うつ、下痢、体重減少などがおこりだして1〜2週間で落鳥する場合もあるので注意が必要です。
予防
感染した個体は隔離して接触を避けたり、栄養のある食事を与えます。
5. 平均寿命
小柄なマメルリハですが平均寿命は10〜15年と、中型のインコと同じくらい長生きしてくれそうです。
2)マメルリハインコの性格の3大特徴
・気分の変化にメリハリがある
ご機嫌がいいときは「遊ぼう♪」と寄ってきたかと思うと、さっと飛び立ち一人遊び・・・
ご機嫌斜めのときにうっかり手をだして噛まれたり、嫌なことをされて一度怒らせてしまうと激しい噛みつき攻撃が始まったかと思うと、いつの間にかいつも通りに。
怒りの時間は短いようなので、怒りだしたらそっとしておきましょう。
このように気分の変化にメリハリがあるので、飼い主の方がその辺りを察して付き合うようにするとうまくいくでしょう。
ただし、して良いこと悪いことのしつけにはしっかりと教えていくことがお互いのためにも大事なことです。
・マイペース
マイペースなマメルリハは自分の気分が乗らないときに飼い主の一方的な要求などには、乗ってくるこはなようです。
また、あまりしつこく要求すると怒って攻撃してくることがあるので、飼い主側が諦めることを学習することになるでしょう。
・臆病で大人しい
このように感情表現が豊かでアクティブなマメルリハですが、普段は臆病で大人しい所がるので、いきなり驚かせたり怖がらせたりしないように心がけることが必要です。
3)マメルリハインコの種類とカラー
マメルリハはルリハインコに属していて他にも6種類が属しています。
・テリルリハ
・アオメルリハ
・メキシコルリハ
・ハシブトルリハ
・アオハシルリハ
・キガシラルリハ
主なカラー
・グリーン
・ブルー
・アメリカンホワイト
・アメリカンイエロー
などがあります。
4)マメルリハのオスとメスの見分け方
マメルリハはインコのでは珍しく見た目で性別を見分けることができますが、最近の品種改良によりブルーが入らない子もいるようです。
オスとメスを見分ける目印は、目じり、風切羽、腰部分にブルーが入っている方がオスです。
見た目で判断できるので、ペアでの飼育、繁殖、希望の性別が選べることも魅力といえます。
5)マメルリハインコを飼う人に向いている3つのポイント
・毎日1時間ほどの放鳥がしっかりとできる
普段は大人しいマメルリハですが、その可愛い見た目と違ってとても素早くのびのびと飛び回ることが大好きな鳥です。
狭いケージで長時間過ごすことはマメルリハにとっては、ストレスが溜まってしまう原因になりますので、毎日の放鳥は欠かさずに行ってあげる必要があります。
飼い主さんが見守る中、1日に1回は室内で30分〜1時間程度が理想ですが、どうしても時間が取れない時は5分〜10分を数回行ってあげましょう。
たとえ短い時間でもマメルリハにとっては健康で長生するための貴重な時間となるからです。
・気長にしつけることができる
しつけに関して特に噛み癖は幼鳥期から出てくる子もいるようですが、うっかり怒ったり体罰を与えたりすると、嫌なことをされたと感じて攻撃的になる恐れがあります。
様子を伺いながら気長にしつけるように心がけましょう。
・排泄物の掃除が苦にならない
インコやオウムなどほとんどの鳥類は放鳥時に排泄をする習性があるためトイレトレーニングはできません。もちろんマメルリハも同様です。
排泄物に強い臭いはありませんが、マメルリハがいる部屋のあちこちに排泄物が落ちているという状態なので、衛生的にも排泄物の掃除は小まめに行う必要があります。
6)マメルリハインコのしつけの2つの重要ポイント
・噛み癖
体は小柄ながら大きな口ばしを持ち、想定外の破壊力に驚かれるでしょう。ゲージと止まり木や、かじり棒など以外のもので壊されて困るものは他の部屋へ移しておきましょう。
幼鳥期から噛み癖がついてしまうと、しつけで直すのに時間がかかるので噛みつかれたときに流血沙汰になるまえに「痛みを感じたらマメルリハの頭上めがけて息を吹きかける」といった
対処法を試されてみてください。
・呼び鳴き
マメルリハの普段の鳴き声は、スズメのさえずりのように小さいのでマンションやアパートなどの集合住宅でも、それほど近所迷惑になることはあまりせん。
ただ、呼び鳴きが意外に大きく響き渡るので、呼び鳴きをしないように幼鳥期からしつけておくといいのですが、もしうまくしつけができなかった場合を考えて
マメルリハを飼う前にご近所さんや大家さんなどに事情を話しておいた方がいいでしょう。
また、しつけたとしてもどうしても呼び鳴きをしてしまうようなら、通気性を考慮しながら毛布を掛けるなどの対策が必要です。
7)マメルリハインコを飼育する場合に特に気をつける2つのこと
・放鳥時の激突に注意
マメルリハは、小さな体をつかってツバメのように素早く広範囲にわたって飛び回る習性がありますので、透明のガラス窓などはマメルリハが空間と勘違いして激突する恐れがあります。
放鳥の前には、部屋の窓のレースのカーテンを閉めて障害物がるという認識ができるようにしておきましょう。
そのほか部屋に物を置かず広々とした空間を作って、ストレスなく飛べる空間を準備してあげてください。
・温度管理をしっかりと
マメルリハが入ったケージを置く際、つい窓際の明るい場所に置いてしまいがちですが、直射日光がじかに当たるような場所は避けましょう。
なるべくレースのカーテンなどを引いて窓際から少し離して置くようにしてください。
特に暑い時期の温度管理には注意が必要です。逆に寒い時期には電球にカバーを付けたモノや専用のヒーターなどで温めてあげるといいですよ。
8)マメルリハを飼う3つの魅力とは
・ふわふわで色鮮やか
小さな体にふわふわで色鮮やかな羽根、クリッとした黒目のマメルリハの愛らしい姿は、いつまでも見飽きることがありません。
・手乗りができる
マメルリハは手乗りを教えると、喜んでしてくれる子もいます。
ただし、強制すると機嫌を損ねて狂暴になりますから気をつけましょう。
・ペア飼いができる
マメルリハはオスとメスで相性がいいと、とっても仲良しなラブラブなカップルになってくれます。
常に寄り添ってい仲睦まじい様子は、見ていて癒されそうですね。
まとめ
1)マメルリハの原産国は、南米ペルーの太平洋沿岸からエクアドル近辺にかけて・12㎝前後、体重は25〜35gほど・平均寿命は10〜15年・気を付けるべき病気はメガバクテリア症・ウイルス性羽毛疾患(PBFDウイルス)。
2)マメルリハの性格の3大特徴は、気分の変化にメリハリがある・マイペース・臆病で大人しい。
3)マメルリハの種類とカラーは、6種類と4色です。
4)マメルリハのオスとメスの見分け方は、目じり、風切羽、腰部分にブルーが入っている方がオスで、そうでない方がメスと見分けることができる。
5)マメルリハを飼う人に向いている3つのポイントは、毎日1時間ほどの放鳥がしっかりとできる・気長にしつけることができる・排泄物の掃除が苦にならない。
6)マメルリハのしつけの2つの重要ポイントは、噛み癖・呼び鳴きはしっかりしつける。
7)マメルリハを飼育する場合に注意する2つのことは、・放鳥時の激突に注意・温度管理をしっかりと。
8)マメルリハを飼う魅力は、ふわふわで色鮮やか・手乗りができる・ペア飼いができる。