今人気急上昇中の目がクリッとしてふわふわの小さな愛くるしいモモンガ。両手を広げて飛ぶ姿には小さいながらに立派な迫力もありますね。
今回は可愛いモモンガについて、飼育方法からおすすめのグッズまで幅広くご紹介します。
モモンガの紹介
モモンガはネズミ目リス科リス亜科モモンガ族に属する小型哺乳類の総称です。滑空によって空中を飛ぶ性質を持つ、リスの仲間です。またモモンガにはたくさんの種類がいます。
1.生息地
山地から亜高山帯の森林に生息しています。アメリカやヨーロッパやロシア、中国、朝鮮半島、オーストラリアなど幅広く生息しています。
2.平均体長・平均体重
体長:14~20センチメートル
尻尾の長さ:10~14センチメートル
体重:150~220グラム
3.名前のルーツ・歴史
モモンガは平安時代にはムササビと区別されておらず、「モミ」または「ムササビ」と呼ばれていました。
このうちの「モミ」が転じて「モモ」となり、江戸時代に「摸摸具和(モモングァ)」という語形が生まれ「モモングァー」「モモンガー」を経て、最終的に「モモンガ」になったといわれています。
余談ですが、本州では妖怪扱いされていた時代もあったようで、子供を驚かすときや、誰かの悪口をいったりするときに「ももんがあ」ということがあるそうです。
4.平均寿命
モモンガの種によって多少違いがありますが、平均寿命は5~7年といわれています。
モモンガの3つの種類と特徴
1.アメリカモモンガ
アメリカモモンガは名前の通りアメリカ大陸にすんでいるモモンガです。日本に輸入されているのは繁殖された個体がほとんどを占めています。
全体にやや茶色がかかった毛の色をしていて、おなかの部分はクリーム色をしています。しっぽは薄くて長いのが特徴です。
性格は臆病な子が多く、飼い主になつかないことがあります。しかし精神的には強くて上部なのでペットとしては飼いやすいといえます。
2.タイリクモモンガ
タイリクモモンガはヨーロッパからロシア、中国、朝鮮半島と広い地域に生息しています。また北海道に住むエゾモモンガもタイリクモモンガの仲間です。
毛足が長めで、茶色とグレーがミックスされたような色をしています。目の回りが黒くなっているのが特徴的です。
やや大きめの体つきで、体重が100~120グラムほどあり体調は15~16センチメートルです。
タイリクモモンガは人気のあるペットでしたが数年前に輸入が禁止され、現在ではペットとして飼うことができなくなりました。
3.フクロモモンガ
フクロモモンガは実はリスの仲間ではなく「有袋類」にあたるカンガルーの仲間です。雌のフクロモモンガはお腹に袋を持っていて、その袋の中で赤ちゃんを育てます。
オーストラリアやニューギニアなどに生息しています。
見た目はサルに似ているモモンガで、小さめです。灰色の体に黒い縞模様が入っているのが特徴的です。お腹の部分はクリームか白です。
とても大きなクリッとした目がチャームポイントです。
とても人懐っこい性格で、赤ちゃんのうちから育てれば飼い主によく甘えてきます。但し、独特のにおいがあり、匂いに敏感な人は注意が必要です。
モモンガの飼育に適している人の2つの特徴
1.夜型の生活をしている人
モモンガは夜行性の生き物で、基本的に昼間は眠っていて、夜になると活動を始めます。
そのため、夜遅くまで起きていて、朝は遅くまで眠っているといった夜型の生活をしている人に向いているといえます。
2.匂いがあまり気にならない人
モモンガ、特にフクロモモンガは独特に匂いがします。匂いに敏感な人よりは、そういった独特な匂いが気にならない人が向いているといえます。
モモンガを飼育する場合の初期費用と入手方法
モモンガの生体価格は種類で異なり、アメリカモモンガは平均して15000円~30000円ほど、フクロモモンガ25000~40000円ほど、また珍しい毛色だと10万円を超えることもあるようです。
最初にかかる費用はおおまかに以下の通りです。
ゲージ:5000円~30000円
寝床:1000円~3000円
エサ入れ:500円~2500円
水のみボトル:500円~1000円
フード:1000円~3000円
敷材:500円~2000円
止まり木:1000円~5000円
モモンガの飼育に必要な7つのグッズ
1.ゲージ
縦長のゲージを用意しましょう。リス用のゲージなど大き目のものを選びましょう。
2.寝床
寝床として巣箱を用意しましょう。寝床には木製の巣箱や、布製でつるしておけるハンモック、つぼ巣など最近ではモモンガ専用のハウスも売っているようなのでペットショップを探してみるのもいいかもしれません。
3.エサ入れ
モモンガのエサを入れる器を用意しましょう。基本的にはどんなものでも構いませんが、ひっくり返らない程度の重さがあったほうが良いでしょう。
4.水のみボトル
ゲージの大きさに合わせて1~3個ほどを高低差を付けて設置してあげましょう。
5.フード
モモンガ専用のフードが販売されています。
6.敷材
ゲージの下に敷く敷材を用意しましょう。チップや牧草などモモンガが好むものであればなんでも良いです。
モモンガは排泄場所を決めないことがほとんどのため、こまめに敷材は取り換えが必要です。コストなども考えて選ぶと良いでしょう。
7.止まり木
鳥用に市販されているゲージに取り付けるタイプの止まり木を用意してあげると、モモンガがゲージの中を行き来しやすくなります。
モモンガの餌の主な4種類と正しい与え方
モモンガは夜行性のため、夕方から夜間にかけて与えると良いでしょう。
1.モモンガ専用フード
モモンガ専用のフードがペットショップで販売されています。パッケージの支持にしたがって適量を与えましょう。
2.果物
リンゴ、みかん、イチゴ、バナナ、ブドウ、メロン、モモ、ナッツ類なども食べます。モモンガはとても好き嫌いが個体ごとに激しいため好きなものを見つけてあげると良いでしょう。
3.野菜
さつまいも、小松菜、プチトマト、ニンジン、スイートコーン、ブロッコリー、カボチャなどを食べます。
4.昆虫、鶏肉、チーズなど
おやつとして昆虫やボイルした鶏肉、チーズなどを与える飼い主さんもいるようです。
果物と野菜を数種類組み合わせてカッティングして与えましょう。飽きっぽいので同じ物ばかりだと食べなくなってしまうかもしれません。食べ残しは翌日には取り除きましょう。
モモンガに多い6種類の病気
1.風邪
モモンガも風邪をひくことがあり、鼻水やくしゃみがでたり、食欲不振や元気がなくなったりします。ウイルスや細菌、寄生虫やストレスなどが原因で起こります。
普段からケージを清潔に保ち、食事管理をしっかりすることで予防につながります。
2.熱中症
夏場の熱い室内でぐったりして動かない場合は熱中症かもしれません。直射日光のあたる場所にゲージを置かない、暑い日はエアコンをつけるなどの対策をしましょう。
3.低体温症
寒い季節になると起こりうる病気でひどい場合、仮死状態になってしまいます。エアコンや、専用ヒーターなどで温度管理に気を配りましょう。
4.コクシジウム症
コクシジウムという原虫が寄生することによって下痢や食欲不振、元気がないなどの症状がみられます。
ゲージないを清潔に保ち、ストレスをかけないようにしましょう。下痢などの症状が現れたら動物病院を受診しましょう。
5.アレルギー性皮膚炎
エサや敷材が原因でアレルギー反応を起こし、皮膚炎になってしまうことがあります。かゆがっていたり、皮膚が赤くなったり、脱毛が見られる場合皮膚炎が疑われるので動物病院を受診しましょう。
6.不正咬合
歯の上下のかみ合わせが悪く、歯が伸び続けてしまうことを不正咬合といいます。
不正咬合になってしまうと、エサが上手に食べられなかったり、口の中を傷つけて炎症を起こしたりしてしまいます。動物病院で治療してもらいましょう。
モモンガの飼育で注意する3つのこと
1.モモンガは夜行性
モモンガは夜行性の生き物で、夜に行動をします。モモンガが食事をしたり、運動したりする音が夜間に起こるのです。うるさいと感じることもあるかもしれません。
モモンガが夜行性であるということを心得ておきましょう。
2.モモンガをよく観察する
アメリカモモンガは臆病なのであまり人にすり寄ってくるということは少ないでしょう。
そのため病気に気が付くのが遅れてしまうことが多くあります。モモンガのストレスにならない程度によく観察してあげましょう。
水をどのくらい飲んだのか、排泄はいつもと変わりないか、エサはどれくらい食べたのか、など細かなことに気を付けると良いでしょう。
3.温度管理に気を付ける
夏は熱中症、冬は低体温症に気を付けましょう。エアコンやヒーターを上手に使用して温度管理をおこないましょう。
モモンガを飼育する魅力とは
1.可愛らしいモモンガに癒される
なによりも1番の魅力はモモンガの可愛らしい姿に癒されるということでしょう。クリッとした目にふわふわの身体、ちょこちょことした動きはモモンガ好きにはたまりません。
2.有袋類と暮らせる
フクロモモンガはカンガルーの仲間の有袋類です。そんな珍しい有袋類と一緒に暮らせるというのも魅力の1つといえるでしょう。
またアメリカモモンガに比べてとても人懐っこく、手乗りモモンガと暮らせるというのもたまりません。
今回のまとめ
モモンガの紹介
モモンガの3つの種類と特徴
モモンガの飼育に適している人の2つの特徴
モモンガを飼育する場合の初期費用と入手方法
モモンガの飼育に必要な7つのグッズ
モモンガの餌の主な4種類と正しい与え方
モモンガに多い6種類の病気
モモンガの飼育で注意する3つのこと
モモンガを飼育する2つの魅力とは