つぶらな瞳に、とぼけたような顔がユニークなミニチュア・ブル・テリア。闘犬だった歴史があるため、見かけによらず勇敢で情熱的な面があるのだとか。
今回はそんなミニチュア・ブル・テリアの性格と飼い方、しつけのコツについて紹介します。
ミニチュア・ブル・テリアとは?
1. ミニチュア・ブル・テリアの紹介
ミニチュア・ブル・テリアの原産地は、イギリスです。
血統書を発行しているジャパンケネルクラブの分類によると、グループ3(テリア)に属する中型犬です。
犬のグループについて詳しくはこちらの記事→【犬の分類(グループ)とは?グループごとの特徴を理解しよう♪】
2.平均体高・平均体重
ジャパンケネルクラブによるとミニチュア・ブル・テリアの体高は、35.5cmを越えてはならないとされています。平均体重は10~15kgの小型犬です。
3. 簡潔な歴史
ミニチュア・ブル・テリアの歴史は、スタッフォードシャー・ブル・テリア、オールド・イングリッシュ・ブルドッグ、絶滅したイングリッシュ・テリアの交配で生まれました。
ブル・ファイティング用の闘犬として生まれたブルテリアの中で、元々小さい個体をミニチュア・ブル・テリアとしていました。1863年にはこの小さいクラスが設けられていたといわれています。
20世紀初頭に絶滅の危機に瀕しましたが、1939年にイギリスのケネル・クラブが、ミニチュア・ブル・テリアをブルテリアと別犬種として認めたことから誕生しました。
4. 名前のルーツ
ミニチュア・ブル・テリアの名前は、ブル&テリアを短縮してブルテリアと呼ばれるようになり、その小型化された犬種というのが由来です。
英語表記では「Miniature Bull Terrier」となります。ミニ・ブル「Mini Bull」の愛称でも親しまれています。
5.日本で飼育されている数
日本で飼育されているミニチュア・ブル・テリアの飼育数ですが、血統書を発行しているジャパンケネルクラブの2018年の犬種別犬籍登録頭数を調べてみたところ、登録数は114頭です。
犬全体の登録数が292,906頭ですから、全ての犬種に占めるミニチュア・ブル・テリアの割合は、約0.03%と稀少な犬種です。
6.飼いやすさの目安
状況判断がよい | ★★★☆☆3 |
社会性・協調性がある | ★★★★☆4 |
健康管理がしやすい | ★★★☆☆3 |
初心者向き | ★★☆☆☆2 |
友好的 | ★☆☆☆☆1 |
訓練されるのが好き | ★★☆☆☆2 |
ペットショップでの購入価格
ミニチュア・ブル・テリアの購入価格の相場は、15~25万円です。
ペットショップでの取り扱いは少ないので、ブリーダーからの購入も検討しましょう。
- 混合ワクチン……16,000円
- 狂犬病予防接種… 3,500円
- 健康診断………… 3,000円
- 畜犬登録………… 3,000円
- 飼育グッズ………30,000円
ミニチュア・ブル・テリアの毛色のタイプ
ミニチュア・ブル・テリアの毛色は、メインがホワイト、他にブラック、ブリンドル、レッド、フォーンなどがあります。トライカラーも許されています。
ミニチュア・ブル・テリアの性格の3つの特徴
1.活発
ミニチュア・ブル・テリアは、やんちゃで活発な性格です。遊び好きでパワフルなので、アウトドアに連れて行きたい人にはぴったりです。
2. ひょうきん
ミニチュア・ブル・テリアは、家族にはとてもフレンドリーでひょうきんな性格です。同時に、警戒心があり頑固なところもあります。
3. 勇敢
ミニチュア・ブル・テリアは勇敢で、犬界の剣闘士ともいわれています。
自らケンカをしかけることはありませんが、相手からケンカを売られた場合は反応するかもしれません。
ミニチュア・ブル・テリアのオスとメスでの性格の違い
ミニチュア・ブル・テリアは、一般的にはオスとメスで以下のような違いがありますが、性別よりも個体差で性格が異なる犬種です。
1.オス
ミニチュア・ブル・テリアのオスは、メスに比べて愛情深く甘えん坊で、警戒心が強い傾向にあります。
2.メス
ミニチュア・ブル・テリアのメスは、オスに比べて自立していて、比較的落ち着いている傾向にあります。
ミニチュア・ブル・テリアを飼う人に向いている人
1. パワフルで意思の強い人
頑固なミニチュア・ブル・テリアは、同じくらい意思が強くて責任感のある人に向いています。意外にパワフルなので、力の飼い主さんにオススメします。
2. マンションで飼いたい人
ミニチュア・ブル・テリアは活発ですが、マンションでの飼育も十分可能な犬種です。
ただし、運動不足だと破壊行動につながりますので注意しましょう。
ちなみに他の犬との多頭飼いや猫との同居は向いていません。
3.たっぷり愛情をかけられる人
ミニチュア・ブル・テリアは愛情深くナイーブなところがあります。
ひとりで退屈や孤独になると問題行動を起こしがちです。一緒にいられて愛情をたっぷりかけられる人にオススメします。
ミニチュア・ブル・テリアのしつけの3つのコツ
1. 信頼と一貫性
飽きやすくて頑固なミニチュア・ブル・テリアのしつけは、無理にいうことを聞かせようとせず、まずは時間をかけて信頼関係を築いていきましょう。
そして、必ず一貫性のあるしつけを繰り返しすることが大切です。状況によって態度を変えると混乱して上手くいかなくなります。
2.早くから
ミニチュア・ブル・テリアは、特に若いうちは元気でジャンプする傾向にあります。
子供やお年寄りに飛びついたりして事故にならないように、出来るだけ早いうちから制御させるようにしましょう。
また、顎の力が強いので噛み癖がつかないよう、十分気をつけましょう。
3. 社会性を身につける
ミニチュア・ブル・テリアは、フレンドリーで誰とでも上手くやっていきますが、中には人見知りなミニチュア・ブル・テリアもいます。
外の世界に慣れさせて、社会性を身につけておくことが大切です。
ミニチュア・ブル・テリアの飼い方で注意すべきこと
1. 運動
ミニチュア・ブル・テリアは活発な犬種ですので、十分な運動と精神的な刺激を必要とします。適切な散歩時間は、朝夕各30分~1時間くらいです。
刺激や運動が足りないと、退屈して問題行動を起こす可能性がありますので、積極的に外に出かけましょう。
2.誤飲に注意
好奇心旺盛なミニチュア・ブル・テリアは、危険な物を飲み込んでしまわないよう気をつけましょう。
散歩中や室内でも気を配り誤飲しないようなしつけと環境作りをすることが大切です。
3. 暑さ・寒さに弱い
ミニチュア・ブル・テリアは毛が短いためお手入れは簡単ですが、暑さ・寒さに強いほうではありません。
夏はエアコンで適温に調整し、散歩の時間帯にも気をつけましょう。冬は洋服を着せてあげるとよいでしょう。
ミニチュア・ブル・テリアの平均寿命
ミニチュア・ブル・テリアの平均寿命は11〜13年くらいです。
参考までに小型犬の平均寿命ですが、だいたい14歳くらいです。
あくまでも平均寿命なので、病気や普段の食事(ドッグフード)に気をつけることで、寿命はもっと長くなります。
人間と小型犬の年齢比較表
小型犬 | 人間 | |
---|---|---|
新生児期 | 1ヶ月 | 1歳 |
社会化期 | 3ヶ月 | 5歳 |
6ヶ月 | 9歳 | |
成長期 | 9ヶ月 | 13歳 |
1歳 | 15歳 | |
成犬期 | 2歳 | 24歳 |
4歳 | 32歳 | |
6歳 | 40歳 | |
8歳 | 48歳 | |
9歳 | 52歳 | |
シニア期 | 10歳 | 56歳 |
12歳 | 64歳 | |
14歳 | 72歳 | |
16歳 | 80歳 | |
18歳 | 88歳 | |
20歳 | 96歳 |
小型犬の年齢計算式
小型犬は、2歳の時点で人間に換算すると24歳になり、3年目以降は1年に4歳分の歳を取ります。
計算式では下記の形になります。
ペットにする喜び、ミニチュア・ブル・テリアを飼う魅力とは
1. 勇敢でパワフル
ミニチュア・ブル・テリアは、力強くて元気いっぱいです。勇敢で遊び好きなので、いつも楽しませてくれるでしょう。アクティブな家庭に最適です。
2.ユニークで癒される
ミニチュア・ブル・テリアの魅力は、何といってもユニークな表情と可愛い動きです。一緒にいると癒されること間違いないでしょう。
まとめ
1)ミニチュア・ブル・テリアの原産地はイギリス、体高は35.5cmを越えてはならない、平均体重は10~15kg。
2)ミニチュア・ブル・テリアの毛色は、ホワイト、ブラック、ブリンドル、レッド、フォーンなど。
3)ミニチュア・ブル・テリアの性格の3大特徴は、活発、ひょうきん、勇敢。
4)ミニチュア・ブル・テリアのオスとメスでの性格の違いは、オスは愛情深く甘えん坊、警戒心が強い、メスは自立して落ち着いている傾向。
5)ミニチュア・ブル・テリアを飼う人に向いている3つのポイントは、パワフルで意思の強い人、マンションで飼いたい人、たっぷり愛情をかけられる人。
6)ミニチュア・ブル・テリアのしつけの3つの重要ポイントは、信頼と一貫性、早くから、社会性を身につける。
7)ミニチュア・ブル・テリアの飼育に関しての3つの注意点は、運動、誤飲に注意、暑さ・寒さに弱い。
8)ミニチュア・ブル・テリアが気をつける病気は、水晶体脱臼、皮膚疾患、膝蓋骨脱臼。
9)ミニチュア・ブル・テリアの平均寿命は11〜13年。
10)ミニチュア・ブル・テリアを飼う魅力とは、勇敢でパワフル、ユニークで癒される。