犬の「社会化」とは?必要な理由とトレーニング方法まとめ

トイレトレーニングやハウストレーニングと同じくらい重要なしつけのひとつに、犬の「社会化」があります。
「社会化」とは、ワンちゃんを人間社会の刺激や環境に慣らしてあげることです。

「社会化」ができているワンちゃんとそうでないワンちゃんとでは大きな違いがあります。今回は「社会化」が必要な理由と、「社会化」のトレーニング方法をまとめてみました。

初めてワンちゃんを飼われる方は是非参考にされてください。



「社会化」ってなに?

「社会化」とは、人間社会の刺激や環境に慣らすことです。人間社会の刺激が怖いものではないということを教えてあげ、あらゆるものに柔軟な対応ができる力を身に着けさせてあげることです。

1.社会化ができていない犬の行動

社会化が十分にできていないと…

  • 知らない人に対してひどく吠える
  • ほかの犬に対して吠えたり、おびえたりする
  • 知らない所に行くと興奮する
  • 音に対して敏感に反応して落ち着きがない

このような行動をとってしまい、周囲に迷惑をかけたり、いろいろな場所に連れて行くのが困難になってしまいます。ワンちゃんの飼い主さんの悩みで多い、「吠え癖」や「噛み癖」も社会化不足が原因だと言われています。

「社会化」はいつから始めたらいいの?

子犬の社会化のしつけ時期を知るために、まず子犬の成長の過程を簡単に説明します。

1.生後2ヶ月(60日)ぐらいまで

親や兄弟と過ごすことで社会化の基礎ができる時期
母犬や兄弟犬とじゃれあいながら相手との関係性を学んでいきます。

この時期に親兄弟から引き離すと社会化ができず、不安傾向が強くなり問題行動を生じやすいことが指摘されています。

2.生後3~4ヶ月

飼い主が社会化のトレーニングをする時期
飼い主が積極的に働きかけ、少しずつ新しい体験をさせましょう。

この時期の子犬は好奇心がいっぱい。何でも興味を示すので、この時期がトレーニングに最適です。この時期を逃さないように!

3.生後5~6ヶ月

引き続きトレーニングを続ける時期
急に何かに怖がりだすようになることもあります。それは発達に伴う自然なことなので、無理強いさせず、少しづつ慣らしていってあげましょう。

「オスワリ」「マテ」や、散歩の時にリードを引っ張らないトレーニングはこの時期に本格的に行いましょう!

4.生後7~8ヶ月

環境に慣れてくる時期
これまでのさまざまな体験が身についてきます。ですが、まだまだ完了ではありません。引き続きトレーニングを続けていきましょう。

社会性のある落ち着きのある犬になるのは大体2歳くらいまでが目安です。2歳を目標に頑張りましょう。

これらのことから、トレーニングに最適な時期は生後3~4ヶ月ということがわかります。この時期を逃さずトレーニングしてあげたいですね。

ここからは、具体的なトレーニング方法をご紹介します。

「社会化」のトレーニング方法

 

「社会化」のトレーニングは屋内でするトレーニングと屋外でするトレーニング方法があります。初めは屋内のトレーニングから始めて、ワクチンの摂取が済んでから屋外のトレーニングを始めましょう。

1.屋内でのトレーニング方法

家の中でも聞きなれない音や見慣れないものなどたくさんの刺激があります。子犬の様子を見ながら少しづつ慣らしていってあげましょう。

チャイムの音

犬は聴力が敏感です。チャイムの音も犬にとっては刺激的です。チャイムが鳴るたびにワンワン吠えられては困りますよね。慣らすには、協力者にチャイムを鳴らしてもらい、すかさずフードをあげましょう。これを繰り返して、「チャイムが鳴る=いいことがある」という風にすると、チャイムが鳴っても落ち着いていられるようになります。

掃除機

子犬が特に怖がるのが掃除機です。大きな音をたてて動き回る掃除機は子犬にとってとても怖いものです。最初は音を立てずに見せる、その後少しずつ近づいてみて大丈夫だったら離れたところで音を出してみる、といったように段階的に慣らしていきましょう。

生活音・環境音

音楽やラジオを流してみましょう。最初は小さな音から徐々に慣れさせましょう。車のクラクションの音や花火や雷などの環境音の入ったCDを流すのもオススメです。

来客

人を怖がらないようにするために友人、知人を家に招いて、子犬を色々な人に会わせましょう。慣れてきたらおやつをあげたり、なでてもらったりしてもらいましょう。

2.屋外でのトレーニング方法

子犬を外に連れて行くときはキャリーバッグに入れたり、抱っこしていくのがオススメです。外の刺激に驚いて逃げ出すことがあるかもしれないので必ずリードをつけましょう。

車・バイク

最初はおやつをあげながら、遠くから車やバイクが走っている様子を見せてあげましょう。慣れてきたら交通量の多い通りを見せたり、少しづつ慣れさせましょう。

 

外の様子を見せてあげるときに、フード(おやつ)をあげなから様子を見ましょう。フードを食べてくれるなら大丈夫。食べないなら、恐怖や緊張している可能性が強いので無理強いはせず、他の場所に移動しましょう。

ほかの犬

抱っこした状態で、ほかの犬を見せてあげましょう。大人しくしていたらごほうびをあげます。直接他の犬に対面させるのはお散歩できるようになってからにしましょう。

パピーパーティ

これは必ずしなければならないトレーニングではないですが、動物病院やペットショップなどで開かれる子犬対象の「パピーパーティ」というものがあります。犬同士の付き合い方を学べ、犬の世界も広がります。社会化トレーニングの一種なので、ほかの犬と接する機会がないならこういう場を利用するのもオススメです。

 


こいぬすてっぷ


まとめ

今回は犬の社会化の必要な理由やトレーニング方法をご紹介しました。

犬の社会化はとても重要なしつけです。積極的にたくさんの経験をさせてあげると社会性があるワンちゃんになっていきます。

社会化がしっかりできていないと、ご近所に迷惑をかけたり、飼い主さんのストレスが溜まってしまうようになことが増えてしまうかもしれません。ワンちゃんも飼い主さんも、お互い楽しく暮らせるように「社会化」トレーニングをしっかり行いましょう。

この記事が、ワンコライフを楽しめるよう参考になれば幸いです。

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