ペットとしてとても人気が高いのが犬ですが、シビアな面もあります。犬も人間と同じように病気になります。
そのため、犬の病気について知っておく必要があるのです。今回は犬の腎臓病の原因・症状・対処法・治療法をご紹介します。
犬の腎臓病の3つの前兆症状
1.水をたくさん飲む
水をたくさん飲むのは、腎臓病の前兆症状です。なるべく早く動物病院を受診しましょう。早期に発見することができれば、その分腎臓病の経過を遅らすことができます。
2.たくさん尿をする
水をたくさん飲むのと同様に、たくさん尿をするのも腎臓病の前兆症状です。尿をたくさんした場合は、腎臓病の疑いがあるため、なるべく早く動物病院を受診してください。
3.痩せてきた
見てわかるほど痩せてきたのであれば、腎臓病の疑いがあります。動物病院にて検査を受けることをおすすめします。
今までどおり食べているのに痩せてきたのであれば、より腎臓病の可能性が高いです。
犬の腎臓病の代表的症状
1.尿毒症
初期(ネフロンが半分残っている時期)はほとんど症状に出ることはありません。
しかし、ネフロンが残り25パーセントほどになると、水をたくさん飲んだり、尿の量が増えるなどの症状が出てきます。
そして、ネフロンがほとんど働かなくなり、体外に毒素が出なくなり尿毒症となります。尿毒症はとても危険な状態になります。嘔吐や下痢が起こったり、脱水症状になったりします。
犬の腎臓病の3大原因とは
1.血液量の変化
腎前性腎臓病の場合は、腎臓に流れてくる血液量の変化が原因です。心臓病、貧血、脱水などによる腎臓病がこれです。
2.腎臓の障害
腎臓そのものの障害が原因で起こる腎臓病もあります。腎性腎臓病と言います。外傷、感染症、薬物などによる腎臓病がこれです。
3.尿路系の障害
腎後性腎臓病の場合は、尿路系の障害が原因です。腫瘍や尿石症など、うまく体外へ排出できずに起こる腎臓病がこれです。
犬の腎臓病への応急処置
1.食事を変える
自分でできる処置としては、食事を変えることです。もし、人間が食べている物を与えていたのであれば、もう与えないようにしましょう。
人間が食べているものは、犬用ではありませんので腎臓に負担がかかってしまうのです。また、腎臓病の場合、食欲が落ちてくることが多いです。
そのため、しっかりと食べてくれるものを選択することが重要です。例えば、食べ物を温めてあげると食べてくれる可能性も高くなります。
また、1日の食事を3,4回に分けてみてください。さらには、一般的な食事ではなく、腎臓病用の療法食であるのが最も良いでしょう。それ以外の処置は、自分では行うことができません。
犬の腎臓病への検査方法
1.血液検査
血液を採取し検査を行います。血清クレアチニンと血中尿素窒素BUNの数値を見て判断します。血清クレアチニン濃度の数値を見てステージを分類しています。
犬の腎臓病への4つの治療方法
1.食事療法
もし、人間が食べている物を与えているのであれば、与えることを止めましょう。人間が食べているものは、犬にとっては腎臓に負担が大きいです。
このように食事を改めることも立派な食事療法です。また、食べ物の中に含まれるリンを制限することによって治療に当たります。
2.検査
定期的に病院に受診をして検査を受けるようにしてください。腎臓の検査は常に行う必要があります。
3.点滴
点滴を行うことで、腎臓の働きを促すことができます。毎日行うので、金銭的にも大きな負担になります。
また、犬が痛がることがありますので、その点でも心配になってしまうことでしょう。しかし、それでも点滴は必要なことなので、覚悟をして取り組むようにしてください。
4.薬
薬を継続的に飲むことで腎臓の働きを助け、腎臓病の進行を防ぎます。腎臓病を発症したら、飲ませ続けないといけません。
犬の腎臓病へ日常からできる2つの予防ポイント
1.食べ物に気をつける
特に拾い食いをしている犬に注意しなければいけないのが、食べ物です。中毒を起こしてしまうような食べ物を食べさせてしまうと、それが原因で腎臓に負担がかかってしまいます。
そのようなことがないように、しつけをしておいたり、部屋に食べ物を置いておかないなどの工夫をする必要があります。
中毒症状を起こしてしまうような食べ物であればなおさらです。
2.食事に負担をかけない
負担のかかる食事をしてしまうと、腎臓病にかかる可能性が高くなります。リンやミネラルが多く含まれていると、犬の腎臓に負担がかかってしまいます。
そのため、ドッグフードを購入する際は、安易に選ぶのではなく、どういったものが入っているのかチェックをしたうえで、購入をするようにしてください。
今回のまとめ
犬の腎臓病の前兆症状は、水をたくさん飲む、たくさん尿をする、痩せてきた。
犬の腎臓病の代表的症状は、尿毒症。
犬の腎臓病の原因は、血液量の変化、腎臓の障害、尿路系の障害。
犬の腎臓病の場合への応急処置は、食事を変える。
犬の腎臓病の検査方法は、血液検査。
犬の腎臓病の治療方法は、食事療法、検査、点滴、薬。
犬の腎臓病のへ日常からできる予防ポイントは、食べ物に気をつける、食事に負担をかけない。