犬の避妊手術の解説!費用・時期・注意点とは

動物病院で検査を受ける犬
飼い犬が小さな子犬から一人前に成長するときに考える問題。それが、避妊です。
避妊は100%したほうがいいというものでもなく、飼い主さんは色々と悩んでしまいますよね。
そこで今回は犬が避妊する費用・時期・注意点などをご紹介したいと思います。



犬の避妊手術の解説!費用・時期・注意点とは

犬の避妊手術と時期の解説

1.避妊手術

避妊手術には卵巣だけを摘出する手術と、卵巣と子宮の両方を摘出する手術と2つの方法があります。

2.適切な時期

通常は最初の発情を迎える前、もしくは最初の生理あとに行います。
メスの犬が発情するのが生後7か月すぎなので、それから1~2か月前後が適切な時期と言えます。
もし早期で避妊手術を考えているのなら、生後6か月から手術することができます。
また手術自体はそれほど危険性の高いものではないので、10歳を過ぎてから避妊手術をすることも可能です。

犬の避妊手術のメリット・デメリット

1.メリット

避妊手術をすることによって、「[ruby 乳腺腫瘍 にゅうせんしゅよう]」「[ruby 子宮蓄膿症 しきゅうちくのうしょう]」「[ruby 卵巣腫瘍 らんそうしゅよう]」など、性ホルモンの働きによって起こる病気を予防することができます。
特に子宮蓄膿症は発症率が高く、進みが早いと2週間以内に腎不全を起こすので、命の危険もある病気なのです。
しかし、避妊手術ををすれば100%発症することはありません。

2.デメリット

避妊手術をするときに全身麻酔をするので、体に負担をかけてしまいます。
また、ブルドッグボストンテリアなどの短頭種は、麻酔をかけたことで気道が閉塞してしまう危険性もあります。
また、避妊手術後は発情にエネルギーを使わない、ホルモンバランスが崩れるなどの理由で食欲が増加し、太りやすくなってしまいます。

犬の避妊手術の費用の解説

1.避妊手術費

手術費用は、病院ごとで異なりますが、オスの去勢手術よりもメスの避妊手術のほうが金額は高いです。
安いところで小型犬だと2万円ほど、大型犬だと5万円くらいの費用がかかります。
ちなみに、これは術前の検査を含めた金額なので、手術費だけであれば実質12,000円~3万円くらいです。平均では24,000円といわれています。

2.補助金制度

地域によって飼い犬の避妊手術にも補助金が出る場合もあります。
補助金が出る地域で2,000~5,000円ほどです。
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犬の避妊手術の3つのステップ

1.事前検査

一般検診のほかに、年齢や状態に合わせて血液検査レントゲンなどを行います。

2.麻酔

麻酔をかける前に麻酔への導入をスムーズにしたり、犬の不安を取り除く「麻酔前投与薬」を注射します。
その後10~15分後に注射麻酔を行い、吸入麻酔で麻酔を維持します。

3.避妊手術

避妊手術自体の時間は、およそ1~2時間ほどです。

犬の避妊手術前の過ごし方の2つのポイント

1.前日に絶食する

全身麻酔をするので、前日の夕方あたりに餌を与えたら絶食させましょう。
ただし水は与えても大丈夫です。

2.トイレをすませておく

少し散歩するなど運動し腸を動かして排便排尿を済ませておきましょう。

犬の避妊手術後の必要な費用とは

1.入院代

1泊入院で2,500~4,500円ほど。中には手術後の入院代を無料サービスしている病院もあります。
また日帰りで手術をする病院もあります。

2.エリザベスカラーや保護服

傷口を噛まないように首周りに就けます。
エリザベスカラーは1,000~2,500円ほど。
保護服は3,000~5,000円ほどで、エリザベスカラーよりもストレスなく傷口を保護できます。

3.抜糸代

手術をしてから7日~10日後に抜糸をします。1,000円~1,700円ほどです。中には抜糸しなくてもいい糸を使っている病院もあります。
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犬の避妊手術後の4つの接し方の注意点

1.激しい運動を避ける

術後1週間は、散歩や激しい運動はさせないようにしましょう。

2.散歩に行けないときにも外を感じるような工夫をする

散歩の好きな子であれば、散歩に行けないことがストレスになります。窓を開けたり、ベランダに出してあげたりと外の空気を感じさせてあげましょう。

3.散歩に出るときには、洋服を着せる

地面や葉っぱがおなかに触れない様に、洋服を着せてあげましょう。

4.できるだけ安静にする

手術をした後は、抱っこなどをするだけでも痛みが出てくる場合もあります。手術から帰ってきて1日はあまり触らず、安静にしてあげましょう。

犬の避妊手術後の3つの食事のポイント

1.分量をきちんと把握する

避妊手術直後の犬は、傷を治すために本能で栄養を付けようとするため、食事を頻繁に欲しがります。
肥満の原因にもなるので、与える量はきちんと守りましょう。

2.餌を温める

もしエサを食べなかった場合、エサを温めると匂いが出るので犬の食欲が湧くこともあります。

3.三日食べないときには獣医に連れていく

手術後すぐご飯をがつがつと食べる犬もいれば、時間がかかる犬もいます。手術中には点滴も行っているので、そこまで心配する必要はありません。
3日ほど食べないのであれば、獣医に相談しましょう。

犬の避妊手術後の回復までの期間と飼い主の心構え

1.回復までの期間

回復の目安は抜糸を行う時期。手術後だいたい1週間ほどです。

2.飼い主の心構え

傷口をなめていないか、化膿していないかなどのチェックをしてあげましょう。



今回のまとめ

犬の避妊手術と時期の解説
卵巣だけ摘出する手術と卵巣と子宮の両方を摘出する手術の2つの方法がある。
生後7か月になって1~2ヶ月前後が適切な時期。
犬の避妊手術のメリット・デメリット
メリット
性ホルモンの働きによって起こる病気を予防することができる。
「乳腺腫瘍」・「子宮蓄膿症」・「卵巣腫瘍」など。
デメリット
全身麻酔が体に負担。
避妊後、ホルモンバランスが崩れるなどの理由で太りやすくなる。
犬の避妊手術の費用の解説
小型犬で約2万、大型犬で約5万。
地域によって補助金が出る場合がある。
補助金が出る地域で2,000~5,000円ほど。
犬の避妊手術の3つのステップ
事前検査
一般健診、年齢・状態によって血液検査やレントゲンなど行う。
麻酔
麻酔薬前投与薬を注射後、10~15分後注射麻酔を行い、吸入麻酔で麻酔を維持する。
避妊手術
およそ1~2時間ほど。
犬の避妊手術前の過ごし方の2つのポイント
前日に絶食する。水は与えても大丈夫。
トイレをすませておく。少し散歩するなどして排便・排尿をすませる。
犬の避妊手術後の必要な費用とは
入院代
1泊2,500~4,500円ほど。日帰りで手術する病院もある。
犬の避妊手術後の4つの接し方の注意点
術後1週間は激しい運動を避ける
散歩に行けないときは外の空気を感じさせてあげる。
散歩に行くときは洋服を着せてあげる。
犬の避妊手術後の3つの食事のポイント
肥満の原因になるので分量をきちんと守る。
エサを食べない場合はエサを温めてあげると良い。
術後、3日食べない場合は獣医に相談する。
犬の避妊手術後の回復までの期間と飼い主の心構え
回復の目安は抜糸を行う時期。術後、約1週間。
傷口をなめていないか、化膿していないかのチェックをする。

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