犬のクッシング症候群の4大症状!原因・治療方法

病院で検査を行う犬

クッシング症候群は、別名「副腎皮質昨日亢進症」と呼ばれ腎臓の上にある小さな副腎で作られるホルモンが大量に分泌されることで起こる病気です。

副腎は小さくても生きるためにとても大切な器官です。今回は犬のクッシング症候群の症状・原因・治療方法・予防方法を解説します。






犬のクッシング症候群の4大症状!原因・治療方法

犬のクッシング症候群の3つの前兆症状

1. 水をたくさん飲む

暑かったり、興奮したときのような場合ではなくいつも道理の生活の中で水をよく飲むようになったと感じる場合には注意が必要です。

2. 餌を多く食べる

餌をきちんと食べているのに、痩せていく現象もあります。

3. おしっこの回数や量が増える

水をよく飲むので、それに伴っておしっこの量や回数がふえます。この多飲多尿の状態は、体内で重大な変化を知らせてくれています。

犬のクッシング症候群の4つの代表的症状

1. お腹が膨れる

「ポットベリー」といって、ビール腹のように、プックリと膨れる特徴があります。脱毛と同時に肝臓も悪化します。

2. 毛づやが悪くなる

皮膚が弱弱しくなります

3. 胴体が左右対称に脱毛する

頭としっぽ以外の毛が薄くなったり、抜けてしまったりします。免疫が低下しているために、慢性の皮膚炎をおこすことも多く、アレルギーなどの二次感染でかゆみが出てきたりもします。

4. 筋肉が萎縮する

ジャンプや階段の上り下りをしなくなったり、無気力であまり動かない状態になります。

犬のクッシング症候群の5大原因

1. 年齢

8歳から12歳くらいの老犬に発症することがおおいです。

2. 犬種

かかりやすい犬種で言うと、プードル、ダックスフンド、ボクサー、ボストンテリア、ポメラニアン、テリア種が有名です。

犬は人間や猫よりもかかりやすく、1000頭中1~2匹の発症率といわれています。

3. 脳内の腫瘍

クッシング症候群の発症原因の80%以上といわれています。脳内にある脳下垂体と呼ばれる部分に腫瘍ができると、副腎が制御できずにクッシング症候群の原因になる「副腎皮質刺激ホルモン」の抑制ができなくなり、過剰分泌してしまうのです。

4. 副腎の腫瘍

全体の20%未満ですが、副腎自体に腫瘍ができてしまうことで発症してしまう事もあります。その中の90%は片側性、10%が両側性です。

5. 薬の副作用

薬の中には、副腎皮質ホルモンと同じ作用をする「グルココルチコイド」というものがあります。腫瘍・アレルギー・炎症の治療に使われるのですが、長期的に使うことでクッシング症候群と同じ症状が現れることがあります。

これを「医原性のクッシング症候群」と呼びます。

Veterinarian checking teeth of Maltese dog

クッシング症候群となった場合への2つの対処方法

1. 食事の管理をしっかりする

特に多飲多尿の症状があるので、脱水に気を付けましょう。いつでも新鮮な水が飲めるようにしておくことがポイントです。

症状のおなかが膨れてくる部分は脂肪なので、低脂肪でタンパク質が適度に入っているものにしましょう。

2. 獣医さんと連携をとる

クッシング症候群を患っていても、原因によりそれぞれの対処が変わってきます。犬に合った治療をするためにも、自己判断はせずに獣医と相談しながら対処しましょう。

クッシング症候群への5つの検査方法

1. 尿検査

血液中や尿の中にある副腎皮質刺激ホルモンや、副腎皮脂ホルモンの量を測定することで原因場所の特定も可能です。尿比重の低下が見られます。費用は500円~1500円です。

2. CTスキャン

腫瘍が原因の場合には、下垂体のMRIを撮ったり、腹部のCTスキャンやMRIを行って、腫瘍がないかどうかをチェックします。

3. 血液検査

犬を2~3日入院させて、病院に慣れさせてから採血し、ACTHという薬を注射。2時間後に再び採血してACTHの注射をする前と後ろで、コルチゾールの値を見て判断します。

また、これ以外にもデキサメサゾンという薬を使った採血検査などもあり、何度も採血と検査がいります。好中球上昇、リンパ球減少、ALP上昇、コレステロール上昇があると可能性があります。

4. レントゲン検査

膀胱結石や腎結石、大きくになった副腎があるかどうか検査します。1枚4000円~です。

5. エコー検査

腫大した副腎や、合併症を検査します。異常を起こしている副腎の描出が正確にできるようになってきています。費用は2000円~5000円。

Closeup on medical doctor woman explaining something

クッシング症候群への3つの治療方法

1. 投薬治療

現在、腹蔵皮脂ホルモンを抑制する薬は2種類あり、「OPDDD」と「ケトコナゾール」を投薬します。だいたい1粒1000~1500円ほどします。

治療開始は毎日服用し、抑制の兆候が見られたら1週間に1~2回の服用でかまいません。内服2か月もすれば、徐々に発毛し始める犬も多くいます。

2. グルココルチコイドをやめる

医原性のクッシング症候群の場合は、現x剤使用しているグルココルチコイドを徐々に減らしていくことで症状が回復します。最終的には、原因となる薬剤の投薬をやめることがいいですね。

3. 放射線療法する

腫瘍が原因の場合には、手術をするのが最善ですが、現在犬や猫の脳下垂体の手術は行われていないので、この治療法になります。

犬のクッシング症候群へ日常からできる2つの予防ポイント

1. 早期発見を心がける

この病気に予防はありませんので、気になる症状をみつけたら、動物病院の診察をすぐに受け、早期発見を心がけましょう。

2. 軽視していると死に至る病気だと理解する

症状が軽度の時にはそれほど深刻な症状がないので、大丈夫だろうと思いがちですが、ほおっておくと発作やふらつき、突然の呼吸困難で死に至ることもあります。






今回のまとめ

犬のクッシング症候群の3つの前兆症状

犬のクッシング症候群の4つの代表的症状

犬のクッシング症候群の5大原因

クッシング症候群となった場合への2つの対処方法

クッシング症候群への5つの検査方法

クッシング症候群への3つの治療方法

犬のクッシング症候群へ日常からできる2つの予防ポイント

タイトルとURLをコピーしました