犬の膿皮症の5大原因!4つのチェック項目とは

病院で診察を受ける犬

犬の病気として一番かかりやすいといわれている皮膚病「膿皮症」。こじらせて死ぬような病気ではありませんが、その強いかゆみは眠れないほどで、愛犬にそんな苦しい思いはさせたくないですよね。

今回はそんな膿皮症の原因や対処方法、予防のポイントについてお伝えをします。


犬の膿皮症の5大原因!4つのチェック項目とは

犬の膿皮症かどうかの4つのチェック項目

1. 赤いぶつぶつが出ている

体を触ってみてできもののような部分があれば、初期症状の可能性があります。肉眼でも見つけることができます。

2. 顔や脇、指の間が腫れていたり、かさぶたがある

膿皮症の痒みで、犬が肉球の間をかんだりすることで細菌が感染する場合があります。

3. 発疹のある部分の毛が抜けていたり、フケのようなものが出てくる

犬が痒みを感じて噛んだりして斑状の脱毛してしまう事があります。

4. 発疹のある部分の皮膚に色素沈着がある

古い病変部が色素沈着する場合があります。

犬の膿皮症の3つの代表的症状

1. 表面性膿皮症

皮膚の表面のみに細菌が感染している状態で、肉眼で見るとニキビのような小さな膿ができています。最初は小さく化膿している状態で、多く溜まっているときには薄く黄色い丘疹ができます。

2. 浅在性膿皮症

細菌が、毛の根元の角質層や表皮の中に広がっている状態で、ニキビのような小さな膿と、ちいさな丘疹がはじけて赤く丸い病変が混在しています。毛包が炎症で壊されると毛が抜けます。

3. 深在性膿皮症

真皮といわれる最も深い部分で細菌が感染した状態で、とても痒く、かさぶたが出てきて来ます。出血したり、感染したところが部分的に厚くなったりします。全身にも影響があり、食べていても痩せたり、熱が出ることもあります。

犬の膿皮症の5大原因とは

1. 皮膚の細菌バランスの崩れ

膿皮症を引き起こす原因は、90%が皮膚に常在している「ブドウ球菌」です。普段なら体に影響を及ぼすことのない細菌なのですが、犬は角質層が薄く、毛包の防御力が弱いために、少しのバランスの崩れで発症してしまいます。

2. 環境面の悪化

たとえば、湿気の多い時期には原因となるブドウ球菌が繁殖しやすくなります。

3. 別の疾患を持っている

食物アレルギーや、アトピー、クッシング症候群、糖尿病など皮膚に影響を与える基礎疾患が原因の場合もあります。

4. 免疫力が弱い

0歳から2歳くらいまでの子犬やシニア犬など、免疫力や抵抗力が低いことも原因の一つです。

5. シャンプーを頻繁にしすぎる

シャンプーのし過ぎで、皮脂の油分を取りすぎることがあります。皮膚の炎症やかゆみをさらに引き起こしてしまうので、月に1回~2回が最適です。

small puppy sleep

犬の膿皮症となった場合への2つの対処方法

1. 病院で診察を受けて、塗り薬などをもらう

自宅でもできることはありますが、原因をしっかり判断してもらうことも大切です。膿皮症と似た症状の皮膚病もあり、治療が遅くなるとその分完治まで長引いてしまいます。

2. 乾燥させる

病院の診断以外で気を付けることといえば、乾燥。細菌の繁殖には湿気が多いことがあげられますので、タオルで清潔に拭いたり、ドライヤーでしっかり乾かしたりしましょう。

犬の膿皮症の場合にすべき3つの検査方法

1. 血液検査

他に疾患はないかチェックしたり、アレルギーを起こす原因の抗原を検出する検査です。血液検査は2種類あり、CBC検査といわれる血液一般検査で白血球や赤血球、血小板などの検査(1000~2000円)と血液生化学検査です。

血液生化学検査は総蛋白や血糖値、クレアチニンなどの検査で、項目により金額は変わり、1項目あたり500円前後。
個人病院であれば、7~10項目程度なので、3500~5000円です。

基本的には、セットで行うので、血液検査は4500~7000円ほどになります。

2. 皮膚スクレイピング検査・顕微鏡検査

皮膚を採取して検査することで、他の皮膚病と区別をつけるために、顕微鏡で調べます。とくにニキビダニが原因「アカラス」とは、皮膚の症状がよく似ているので誤診されやすいです。周囲の皮膚を強めにこする方法や、部分的に切り取ってする方法があります。

病院によって値段は違いますが、1500~2000円です。顕微鏡検査は525~2100円ほどです。

3. ウッド灯検査

ブラックライトを照らすことで、皮膚糸状菌を見つけることができ皮膚真菌症を調べる検査です。
費用は500円ほどです。

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犬の膿皮症の場合にすべき3つの治療方法

1. 薬用シャンプー

皮膚の表面だけが感染しているときには、シャンプーで毛に潜んでいる細菌を洗い流します。シャンプーのし過ぎは皮膚を乾燥させてしまい、症状が悪化するので回数は週に2回ぐらいに抑えましょう。

2. 抗生物質を使った薬の投与

病気の症状が表在性の場合には最低3週間、深在性の場合は最低6週間投与します。

種類は確定ではなく、膿皮症の程度や犬によって変わります。

3. 局部療法

クロルヘキシジンやヨウ素の入った温水に10分~15分間患部をつけると、かゆみや痛みが治まり、血流を良くする効果もあります。

また、最近では温泉の成分を利用した「犬用の化粧水」というものがあります。

温泉といえば人間でも皮膚病などに効果があることは知られていますが、こちらの商品には温泉から抽出した、特許庁が認めた最新の特許成分が使われています。

口コミを見てらえば分かるように皮膚のトラブルに困っていた飼い主さんに非常に喜ばれています。

犬の膿皮症へ日常からできる4つの予防ポイント

1. トリミングをする

被毛の換気をよくするためにも、毛を短めにしたりブラッシングをしたりしましょう。

2. 蒸れやすい部分をタオルでふく

たとえば、パグなどのしわの多い犬種は、顔や股間など1日1回ぬれタオルでふくことで、細菌を抑制できます。

3. 食事の栄養バランスに気をつける

皮膚や被毛に言い動物性たんぱく質(鶏肉・ラム肉・魚など)や、オメガ脂肪酸3、オメガ6脂肪酸などで栄養バランスを整えてあげましょう。

オススメなのはこれらの成分がバランスよく配合されて、アレルギー成分が除去されたプレミアムドッグフードです。

ぜひ犬の健康と予防のためにもプレミアムドッグフードを食べさせてあげてください。
プレミアムドッグフードについて気になる方は、「オススメのプレミアムドッグフード・ランキング」のページをご覧ください。

4. ストレスを溜めさせない

ストレスがたまると、手や足をずっと舐めたりしてしまい、菌が繁殖しやすい環境になってしまいます。


今回のまとめ

赤いぶつぶつがあったり、犬が痒層にしているときには、膿皮症の可能性があります。

膿皮症には「表面性」「浅在性」「深在性」の3つの症状があります。

免疫力が弱くなった犬や、環境面の悪化、ちょっとした最近バランスの崩れが原因で、膿皮症を発症することがあります。

膿皮症の症状があれば速やかに病院に行って治療薬をもらうことと患部を乾燥させることを意識しましょう。

膿皮症では、血液検査、顕微鏡検査、ウッド灯検査などできちんと検査してもらい犬に合った治療法を選びましょう。

膿皮症の治療には、薬用シャンプー、局部療法、抗生物質の投薬などがあります。

膿皮症にならないためには、普段からブラッシングや蒸れやすい場所をタオルでふき取り、ストレスを溜めないなど生活環境も整えることが大切です。

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