ポメラニアンの姿形はとても可愛いので友達の家で飼われているポメラニアンを見て、自分も家で飼いたいと思った人はいるのではないでしょうか。
今回の記事では、ポメラニアンの特徴を紹介していきます。
ポメラニアンとは
1.ポメラニアンの紹介
ポメラニアンはくりっとした瞳に人形のようなフワフワの毛並み、ツンと尖った耳など、愛らしい特徴と人懐っこい性格から、日本でも人気の高い犬種のひとつです。ちなみに原産国は「ドイツ」です。
血統書を発行しているジャパンケネルクラブの分類によると、ポメラニアンはグループ5(スピッツ)に属する小型犬です。
※犬種の分類に関して、詳しくは「犬の分類(グループ)とは?」をご覧ください。
2.歴史
ポメラニアンの先祖犬はアイスランドなどでソリを引いていた大型犬の「サモエド」という犬です。 このサモエドから生み出された様々な犬種の中に、「ジャーマン・スピッツ」という犬がいますが、この「ジャーマン・スピッツ」を改良し小型化した犬が「ポメラニアン」になります。
イギリスのビクトリア女王が愛好したことからヨーロッパで人気の犬種となりました。ちなみに、ビクトリア女王はドッグショーにも数頭のポメラニアンを出陳し、いずれも1席犬(上位入賞)となっています。ビクトリア女王とハミルトン嬢が繁殖で争った逸話も有名です。
日本にポメラニアンが来たのは明治の初期。
その後、高度経済成長期に起こったペットブームによって、毛がふわふわで可愛らしいポメラニアンの人気は一気に高まりました。
昭和の頃は「ヨークシャー・テリア」や「マルチーズ」と並んで「愛玩犬の御三家」と呼ばれていましたが、最近は「トイプードル」や「チワワ」、「ミニチュアダックスフンド」といった犬のほうが人気で、こちらは「新・愛玩犬の御三家」と呼ばれています。
3.名前のルーツ
ポメラニアンの名前はドイツ北東部とポーランド北西部付近の「ポメラニアン地方」に由来します。
ポメラニアン地方で小型化されたジャーマン・スピッツという犬種がイギリスに連れてこられた際に、住んでいた地方に由来して「ポメラニアン」と呼ばれるようになりました。
ただし、当時は小型犬したジャーマン・スピッツであればサイズにかかわらずそう呼ばれていたので、ポメラニアン地方からきた犬の総称だったようです。
ちなみに、ドイツや北欧では1900年代中盤まで「ポメラニアン」とは呼ばず、小型化したジャーマン・スピッツという意味で「トイ・スピッツ」とよばれていました。
なお英語では「Pomeranian」と表記します。
4. 平均体高・平均体重
ジャパンケネルクラブではポメラニアンの理想体高は、オス・メス共に18~22cmとされています。
※体高とは犬の肩までの高さです。
体重は1.8〜2.3kgを理想としています。
- 平均体高:18〜22cm
- 平均体重:1.8〜2.3kg
150cmの女性との比較
5.日本で飼育されている数
日本で飼育されているポメラニアンの飼育数ですが、ジャパンケネルクラブの2017年の犬種別犬籍登録頭数を調べてみると18,443頭です。
ジャパンケネルクラブ:2018年犬種別犬籍登録頭数
犬全体の登録数が292,906頭ですから、全ての犬種に占めるポメラニアンの割合は約6.0%で、純血種で見れば4番目の人気で日本でもいまだに愛されている犬種だというのが分かります。
https://petraku.com/ranking-dog-ninki-9888.html
6.飼いやすさの目安
書籍「人気の犬種図鑑」を元にポメラニアンの飼いやすさの目安を紹介します。
社会性・協調性がある | ★★☆☆☆2 |
健康管理がしやすい | ★★☆☆☆2 |
初心者向き | ★★★☆☆3 |
噛み癖がつきにくい | ★★☆☆☆2 |
訓練されるのが好き | ★★☆☆☆2 |
物覚えがいい | ★★☆☆☆2 |
ポメラニアンの見た目の特徴
1. 愛らしい見た目
ポメラニアンといえば、豪華な飾り毛と何と言っても愛らしい見た目が最大の特徴です。
ふわふわの被毛、ツンと尖った小さな耳と、背中に丸まった大きな尻尾など、どれをとっても可愛らしい姿をしています。
また、毛色が13色もありバリエーションが豊富です。
ポメラニアンの毛色(カラー)
- ブラック
- ブラウン
- チョコレート
- レッド
- オレンジ
- クリーム
- ホワイト
- オレンジ・セーブル
- ウルフ・セーブル
- ビーバー
- ブルー
- パーティ・カラー
- ブラック・タン
など
日本では、ビーバー、ブルー、チョコレートの毛色のポメラニアンはレアなカラーです。
ジャパンケネルクラブでは、ポメラニアンの毛色(カラー)を単色と2色混合で比較する場合、他の条件が同じなら単色の毛色が優位としています。
2. スピッツ系
ポメラニアンは愛らしい見た目と、ペットとして飼っている人が多いことから「愛玩犬」のイメージが強いでしょう。
ただ、冒頭でも紹介したようにジャパン・ケネル・クラブが定める10のグループの中では、ポメラニアンは「愛玩犬」のグループではなく「スピッツ系」のグループに属しています。
スピッツとは「尖った」という意味で、口や耳が尖った犬らしい風貌を持った犬がこのグループに属しています。
もともと寒冷地方で牧羊犬・作業犬をしていたサモエドが先祖犬であることから、小型化したポメラニアンの被毛も寒さに強い二重構造の「ダブルコート」となっています。
ただし、長い間に改良されたため、毛質は柔らかく細いのが特徴です。
ポメラニアンを飼う魅力
1.可愛らしい見た目とフワフワで抱き心地の良い被毛
ポメラニアンの魅力は、何といってもフワフワでモフモフの毛の生えた「見た目の愛らしさ」でしょう。
可愛らしい容姿にくわえて、被毛はとにかくやわらかく、触っているだけで癒されそうです。
飼育する際は毎日のブラッシングで毛のほつれがないようにしてあげてください。
2.遊び好きで活発、すごくポジティブ
ポメラニアンは好奇心旺盛で活発なので、とにかく遊びに対して積極的な犬です。
いろいろな遊びを一緒に楽しめるのはポメラニアンを飼育する魅力の一つです。
さらに、ポメラニアンは他の犬に比べてもすごくポジティブでプラス思考です。そんな姿をみているだけでこちらも元気を分けてもらえるでしょう。