犬の甘噛みといっても、理由と原因が多方面から考えられます。わがままなのか、いたずらなのか、歯の生え変わりでかゆいのか。しっかり見極めることが大切です。愛犬の様子をしっかり観察して、いい甘噛みと悪い甘噛みを見極めましょう。
犬の甘噛みと本気噛みの2つの違い
1.痛くない噛み方が甘噛みです
犬は小型犬でも本気で噛むと、人間の指を切り落としてしまうくらい破壊力抜群の噛む力を持っています。
甘噛みは「構ってほしい」「歯が抜け変わる合図」などが原因で、軽く噛むことが甘噛みです。何かをくちゃくちゃと噛む感じの噛み方をするので、甘噛みとすぐに分かります。
2.本気噛みは痛い
本気で噛む時はとにかく痛くて、「痛い」と思わず声をあげてしまうくらいです。飼い主さんの気を引こうとして一生懸命になりすぎたり、しつけができていないことが原因で本気噛みが起こります。
エスカレートすると、自分の要求が通らないと本気で噛んできます。とにかく本気噛みは痛いので、甘噛みとの違いは感覚ですぐに分かります。
犬の甘噛みの3つの理由
1.歯がかゆい
歯の生え変わりの時期は、歯が抜けそうで抜けない痒さや、ぐらぐらしているのをどうにかしたいという気持ちで、いろいろな物を噛んでどうにかしようとします。
この時に甘噛みをする犬が多いです。この時の甘噛みは仕方ない部分もありますが、ここで許してしまうと歯が抜けても噛むことをいいことと覚えてしまい、ずっと噛んでしまいます。
2.構ってほしい
甘噛みをするときは、成長期の中で、兄弟と遊ぶ時にじゃれる動作としても起こる動作です。甘噛みを経験して、どの力加減で噛んでいいのかを学んでいきます。
飼い主さんに甘噛みをするときは、「構ってほしい」という合図でもあります。単純に甘えている行為です。
3.暇なアピール
暇で何もすることがない時に甘噛みをすることがあります。人間で例えると授業中に飽きてしまってノートに落書きをする感覚です。
そうすることで暇な時間を少なくして、精神を保っています。
犬の甘噛みのオスとメスの理由の違い
基本的に甘噛みにはオスとメスの差はないと言われています。ですが、多少オスの方が力が強いですが、基本甘噛みは優しく噛むことなので、力に差はほとんどありません。
なので、甘噛みでオスとメスを悩んでいる飼い主さんがいたら、それは考えなくても大丈夫です。
甘噛みの子犬と成犬の違いとは
1.子犬の甘噛みとは
子犬の甘噛みは、力の加減を学ぶ為の必要な行為でもあるので、甘噛みであれば止める必要はさほど必要ありません。ですが、飼い主さんが痛いと思うくらい噛んでしまう時は、しっかり対処しなければなりません。
歯が生え換わる時の甘噛みですが、これはどの犬も必ずする行為なので、柔らかいおもちゃを噛ませるなど工夫して、ぐらぐらしている歯に負担をかけないようにしてあげてください。
ぐらぐらしている歯に負担をかけると、永久歯が曲がって生えてきたり、問題がおきてしまいます。
2.成犬の甘噛みとは
成犬の甘噛みは、甘えてくることの表れでもあります。子犬の時期と異なり「要求」の場合が多いので、甘噛みを許すことは出来る限り避けるようにしましょう。
そのまま放置すると、噛んでもいいと勘違いして、噛み方がエスカレートする場合がありますので注意しましょう。
犬に甘噛みされた場合の2つの行動
1.低い声で叱る
先程から何回かお伝えしていますが、低い声で言葉を発することは、犬にとって「叱られる」ことを意味します。なので、痛いからと高い声で騒いでしまうと「構ってもらえた」と思ってさらにう噛んでしまうので、低い声を意識するようにしましょう。
なので、先程の歯の生え変わりの時も同じなのですが、飼い主さんの手を痛いほど噛んだら低い声で「痛い」と言って、噛むことを止めさせます。
2.代わりにおもちゃを噛ませる
先程お伝えした低い声で叱ると手から離れてくれるので、その時に噛んでもよいおもちゃを差し出します。そうすることで、「これは噛んでいい」と学習して、噛んでいいものと悪い物を自然と覚えてくれます。
たくさん噛む犬はおもちゃの劣化が激しいのですが、この方法をとれば年齢とともに噛む回数が減ってきますので、試してみましょう。
犬の甘噛みへのしつけの方法
先程から何回もお伝えしている通り、低い声で叱って騒がないということに尽きます。
しつけの方法で有効なのはこれだけなのですが、高い声で騒いでしまう飼い主さんや、優しく「何やってるの~」というだけで叱ることをしない飼い主さんが意外と多いのです。
なので噛むことへのしつけが難しいとされているのです。ですが、低い声をしっかり守れば、個体差はありますが、しっかり噛むことへのしつけをすることが出来ます。甘噛みもなくなってくるので、一石二鳥です。
犬が訴えているかも?甘噛みと一緒に起こす行動
甘噛みをしながら身体が飼い主さんにくっついていたり、横に並んでいたりする時は、飼い主さんともっと近づきたい、スキンシップをとりたいという合図でもあります。
単純に甘えたいということです。この時は、膝の上にだっこしてあげたり、あたまを優しく撫でてあげたり、飼い主さんと犬とのふれあいを大切にしてください。
発情期の犬との上手な付き合い方のポイント
こちらも騒いではいけません。発情したことで飼い主さんが喜んでくれたと勘違いして、さらにマウンティングなどの行動が助長されてしまうことになります。
腕にマウンティングをするような時に何も言葉を発さずに振り払うようにしてください。犬は無視されることが嫌いです。
マウンティングをして無視されると「無視されるのは嫌だからやめよう」と思って、だんたんと問題行動が減っていきます。
今回のまとめ
犬の甘噛みと本気噛みの3つの違いとは
犬の甘噛みの3つの理由
犬の甘噛みのオスとメスの理由の違いとは
甘噛みの子犬と成犬の違いとは
犬に甘噛みされた場合の2つの行動
犬の甘噛みへのしつけの方法
犬が訴えているかも?甘噛みと一緒に起こす行動
発情期の犬との上手な付き合い方のポイント