知っている人が[ruby 亡 な]くなるというのは、精神的にも肉体的にも大きなダメージとなり、悲しみが伴うものです。
それはペットを飼っている人にとってのペットも同じです。
愛しいペットが亡くなった時のことなんて考えたくないという人も多いでしょう。
ですが、大切な家族の一員であるペットとのお別れは、いつか必ずやってきます。
人の場合は、お通夜や葬儀、火葬や納骨、それに伴うセレモニーなどが行われますが、ペットの場合はどうでしょうか?
その時に、万が一ペットが亡くなってしまった時に慌てないように、しっかりと見送ってあげることができるように、そして後悔をすることがないように、「何をしてあげることができるのか?」また「何をしなければならないのか?」知っておくべきではないでしょうか。
ペットが亡くなってまずすること
ペットが亡くなった時、まず考える必要があるのは「ペットの遺体をどうするか?」です。
一昔前であれば、庭や空き地にそのまま埋めるというのも選択肢としてあったでしょう。
しかし今では、それは難しい場合がほとんどです。
そこでペットがなくなった際には、人間と同じように遺体を火葬することになります。
ただ、息を引き取ったからといってすぐに火葬する気持ちになれない、火葬をしてくれるところを探すのに時間がかかるなど、すぐに物事を進めることができない場合もあるでしょう。
ですから、まずは遺体を綺麗な状態で安置することが重要です。
きれいな状態で安置することで、火葬や日程の調整、気持ちの整理など、落ち着いて物事を進められるようになるのです。
●ペットの遺体を安置する方法
ペットの遺体を安置する方法ですが、亡くなったペットの大きさや、亡くなった季節などによって変わってくるので一概にはいえません。
例えば夏場の場合は1日~2日、冬場でも3日~4日ほどで腐敗が始まってしまいます。
できるだけ延ばす方法としては、
- 保冷剤やドライアイスなどで体を冷やす。
- 真空状態で安置することができる専用のお棺を使用する。
などがあります。
ただ、保冷剤や専用の棺をすぐには用意できませんよね。
そのような場合は、安置するお部屋の温度をできるだけ下げておくのも有効な方法です。
こうすることで、飼い主の気持ちの整理をする時間を作ることができたり、時間や日程の調整をする時間を作ることができ、最善のお別れを行うことができるでしょう。
ペットの火葬とその料金
犬や猫など、ペットの葬儀を行う葬儀社は増えています。
ペットの葬儀や火葬を行ってくれる場所としては、「霊園施設を含む火葬業者」と「訪問火葬業者」があります。
1.霊園施設を含む火葬業者の場合
ペットの葬儀や火葬を専門としている霊園施設や火葬業者の場合、敷地内、建物内などに独自の火葬炉を持っています。
こういった施設であれば、小動物から大型犬まで対応可能なところがほとんどで、葬儀執り行う場所や火葬後にそのまま納骨を行うことができる納骨堂や墓地、合同墓地などもあることが多いので、葬儀から納骨、供養まで一貫して行うことができます。
火葬施設で火葬を依頼した場合の料金の相場としては、
- 小型犬/猫 1~5万円
- 大型犬 3~10万円
となります。
業者によって料金形態は違いますし、さらに火葬を行うと遺骨が残るので、火葬料金プラス納骨の費用や葬儀の費用などが必要です。
ペットが亡くなった際に、送るというのが一般的になっている近年では、葬儀や火葬、納骨、供養などをセットにしたプランを用意している業者もあります。
ペットの死期が近くなったら、事前に問い合わせをしておくと、いざという時に慌てることなく進めることができるでしょう。
2.訪問火葬の場合
訪問火葬の場合、ワゴン車やトラックなどにペット専用の火葬炉が装備されていることで、ペット霊園や火葬施設以外でも火葬を行うことができるものです。
業者によって訪問可能エリアなどがありますが、エリア内であれば適切な場所を選んで火葬が可能になっています。
火葬が修了するとその場でお骨を受け取るので、納骨をする場所などは新たに探す必要があります。
火葬施設までペットを運ぶことができない場合や、飼い主が高齢者の場合、自宅でペットを送りたい場合などに選択することができます。
また訪問火葬業者によっては、その場で火葬を行なわずに遺体を引き取って、合同火葬、合同埋葬を選択することができる場合もありますが、この場合はお骨が返ってくることはありません。
訪問火葬の相場としては、
- 小動物 1万円前後~
- 小型犬/猫 2万円前後~
- 大型犬 5万円前後~
となります。
火葬の際にお棺で入れることができるもの
ペットを火葬で送る際には、お棺の中に生前好きだったご飯やおやつ、いつも遊んでいたおもちゃや使用していた首輪やリードなどを入れて送ってあげたいという飼い主も多いでしょう。
火葬業者によって、火葬時に入れることができるものはまちまちですが、基本的に火葬では「お骨」を綺麗に残すことが目的ですので、金属やプラスティック、ビニール素材のものは、一緒に入れることができません。
おやつやご飯、色の淡いお花などは少量であれば入れてあげられることが多いので、そういったものは火葬の際に準備しておくとよいでしょう。
自治体にお願いすると?
ペットの遺体を火葬する際の選択肢として、自治体にお願いして火葬してもらうという方法もあります。
無料で引き取ってくれるので、経済的に苦しいという場合には便利に利用することができるのですが、あくまでも遺体を引き取って火葬をするというものです。
民間の火葬業者のようなサービスはなく、自治体によっては一般の可燃ごみなどと一緒に焼却されることも珍しくありません。
つまりペットの遺骨は帰ってきません。
自治体によってはペットの遺体だけを焼却する合同火葬などを行っているところもありますが、立ち会いができるところはほとんどありませんし、お骨が返ってくることもないので、あまりオススメできるものではありません。
ペットの供養の方法とは
人が亡くなるとお通夜や葬儀、初七日や四十九日、納骨式など、節目節目でセレモニーが行われ、最終的にはお仏壇に毎日手を合わせて供養を行うという流れがほとんどです。もちろん、宗教や考え方の違いで供養の仕方も変わってきます。
ではペットの場合、供養はどのようにすればいいのでしょうか?
これも飼い主の考え方や宗教の違いによって変わってくるので、決まった供養の仕方というものはありません。
ですが、よくあるペットの供養の方法をご紹介します。
●ペットの供養にはどんな方法がある?
供養の方法として挙げられるのは、
- ペット霊園の納骨堂で永代供養をしてもらう
- ペット霊園の合同墓地で永代供養をしてもらう
- 手元供養としてお骨を自宅に置く
などがあります。
火葬の際に選択する方法や業者によって、その後の供養も変わってくる場合もあるでしょう。
近年では、ペットのお骨をペンダントやプレートに加工して手元供養することができるサービスもありますし、海洋葬や樹木葬などの方法で供養することもできます。
またお骨がない場合も、最近ではペットの写真を元にフィギュアを作成するようなサービスもあります。
写真とはまた違った思い出になりそうです。
なくなった後、ペットの遺品はどうする?
ペットが息を引き取った後、これまで使用していたリードや首輪、おもちゃや毛布、キャリーバッグやケージなど、火葬の際にお棺の中に入れることができないものについては、処分を検討しなければなりません。
ですが、愛しいペットが愛用していたものであれば、その一つ一つが大切な思い出の品であり、ゴミとして捨てることはできないという人も多いですし、思いが詰まったものであればなおさらです。
ケージやキャリーバッグなど大型のものは、他に使用することがないのであれば、やはりゴミとして処分することが多いのですが、おもちゃや首輪などは思い入れのある品として残しているという人もいます。
これは捨てなければならない、これは残さなければならないというものはありません。
ペットを失った飼い主が自分のペースで気持ちの整理ができた時に遺品の整理も行うとよいのではないでしょうか。
まとめ
大切なペットがなくなった時の火葬や供養などについて紹介しました。
今はまだ元気だからと思っていても、いずれはやってきてしまうペットとのお別れ。
その時に自分が何をすべきなのか、最後に何をしてあげられるのか、ペットがまだまだ元気なうちに少しでも知識を得ておくことで、後悔のない最善のお別れを行うことができるのではないでしょうか。