モルモットの飼育で、具体的にどのように飼育するのが一番良い方法なのかと考えたことはありませんか。
今回の記事では、モルモットの飼い方、種類や特徴、性格、飼育の中で注意することなどを紹介していきます。
モルモットの紹介と解説
1.原産地・体高・体重
原産地は、南米にある山岳地です。平均体高は20cm~40cm、平均体重は0.7~1.4kgです。メスの方はやや小さく、やや軽いです。
2.名前のルーツ
オランダ人がマーモットと呼んだのを、日本ではモルモットと言ったのが名前のルーツとされています。
3.平均寿命
寿命は5~10年と言われています。
モルモットの5つの種類と特徴
1. イングリッシュ
最もポピュラーと言われている品種。体型は丸く短い毛が特徴。毛色のバリエーションは豊富です。
2. クレステッド
頭頂部にだけつむじのようなものがあります。頭の毛以外は短い毛の品種。
3. アビシニアン
毛は長く、体全体につむじがあるため無造作に毛が伸びます。
4. シェルティ
毛は長く色も白・黒・茶の配色で見た目が綺麗なため、人気のある品種。毛質は柔らかく、綺麗に保つにはこまめな手入れが重要。
5. スキニーギニアピッグ
毛が無く、小型のミニブタのような姿が特徴。
モルモットの性格の3大特徴
野生の頃の習性の名残があります。また、オス・メスによる違いも紹介します。
1. 警戒心が強く、物陰に隠れやすい
草食で外敵が多い動物なので、警戒心が強く物陰に隠れることが多いです。
2. 仲間同士でのコミュニケーション
群れで生活する動物なので、複数を一緒に飼うと顔を寄せる行動が見られます。
3. オスは活発、メスは大人しい
オスは活動的で懐きやすく、メスは大人しくマイペースな傾向が見られると言われます。種類や生育環境により性格は変わってくるので、すべてに当てはまるわけではありません。
モルモットの6つの魅力
1. 姿形
頭は大きく、体が丸いのでぬいぐるみのような可愛さがあります。
2. 表情
目は丸く、物を食べる時の表情などが可愛い魅力です。
3. 色の種類が豊富
毛色の種類が豊富にあり、好みの色を飼うことができるのが魅力です。
4. 大人しい
大人しい性格が多いため、常にかまう必要が無いのも魅力の一つかもしれません。警戒心が強い習性も、信頼により甘えてくるのも魅力といえます。
5. 家で飼える
夜行性で、昼間は寝ているか大人しくしているので室内で飼いやすいのも魅力です。
6. 予防接種
特に予防接種は必要ないとされています。
モルモットの飼育に適している人の5つの特徴
1. お金
一生を面倒見る責任があるので、エサ代などのお金の余裕が必要です。
2. 家族
世話できない時は、家族の助けが必要です。協力してもらえるように、家族の理解は必要です。
3. アレルギー
牧草アレルギーなど持っている人が家族にいれば、大きな迷惑を掛けます。
4. 環境
寒暖差に弱く、エアコン等で快適に過ごせる環境をつくれる人。
5. 愛情
家族として迎え入れる愛情がなければ、幸せに暮らすことはできません。
モルモットの慣らし方の5つのポイント
1. 数日はそっとしておく
数日は、警戒心が強く不安でいっぱいです。2~3日は眺めるだけにしましょう。
2. 名前を呼ぶ
2~3日たった後は、おどかさないように名前を呼んであげましょう。
3. 手からエサをあげる
ゆっくりと手からエサをあげましょう。怖がる素振りがあるようなら、そっとしておいてあげましょう。
4. なでる
手からエサをあげても落ち着いていれば、そっと頭をなでてあげましょう。
5. 抱き上げる
4~5日経ち、嫌がる素振りを見せなければ正面からゆっくりとすくい上げるように抱き上げましょう。
モルモットの飼育に必要な9つのグッズ
モルモットの値段は、安いもので2500~5000円です。ペットショップや種類などで値段は変わってきます。
1. ケージ
放し飼いは、逃げる可能性があります。丈夫なケージを用意しましょう。運動不足や糞などにより、病気にならないような広さも必要です。
2. 温度環境
寒暖差に弱いので、快適と思える気温で飼育しましょう。
夏はアルミ製のマットや保冷剤、冬は保温効果のある牧草やペット用のヒーターなどで温度環境を整えましょう。
3. エサ
主食は、牧草です。補助食として専用のペレットフードを与えましょう。牧草は、鮮度が落ちると栄養価などが下がります。
新鮮なものをケージの中に入れましょう。
4. 飲み物
飲み物は水道水で問題ありません。清潔な水にするため、毎日一回は交換しましょう。夏場は水の傷みが早いので、一日二回給水ボトルで水を交換しましょう。
5. 運動器具
気分転換やストレス解消のために、ケージの外でサークルを作り気分転換させてあげましょう。外での遊びすぎや体調の悪い日は、逆にストレスになります。
無理な運動はさせないようにしましょう。
6. トイレ
決まった場所で、トイレをする習性がないのであちこちで排泄をします。床にペットシーツなどを敷いてこまめに取り替えましょう。
7. おもちゃ
牧草やかじり木のおもちゃを与えて、前歯の調整とストレス発散の両方ができるようにしましょう。有害な成分が含まれたおもちゃもあります。
安全を考えたおもちゃを与えましょう。
8. ケア用品
毛の生え変わりは、不定期にあり抜け毛が病気のもとになるので、毎日ブラッシングしてあげましょう。
爪も伸び過ぎも、骨折などの原因となるのでとがった爪などは定期的に爪切りしてあげましょう。
9. キャリーケース
動物病院に連れて行く時は、キャリーケースは必要です。大きいものより、体にあった小さめのキャリーケースのほうが落ち着くことができます。
タオルなどでキャリーケースを覆うことでも落ち着きます。
モルモットの飼育で特に大変な4つのこと
1. 医療
動物病院は、どこでも診察してくれないので病院探しが大変です。近隣に無ければ、交通費もかかります。
2. 預かり所
預かってくれるペットホテルは少なく、家を長期間空けることはできません。
3. トイレの世話
決まった場所で排泄する習性はほとんどないので、こまめな処理が必要です。
4. 温度管理
寒暖差に弱く温度管理は重要です。
モルモットの主な5種類の餌とその方法
1. 牧草
繊維質を、多く摂取する必要がありケージの中に常に入れておくようにしましょう。摂取しないようであれば、いろいろな種類の牧草を試してみましょう。
2. 野菜
一日の目安としては、体重1kgあたり6g程度です。体内でビタミンCを作ることができないので、ビタミンCを多く含むパセリなどが良いです。
3. 種子
種子は低脂肪のトウモロコシや小麦などが良いです。
4. 果物
ビタミンC摂取のためにも、リンゴ・バナナなど多く含んだものをあげると良いでしょう。
5. ペレット
体重1kgあたり30gが一日の目安です。
モルモットに多い8種類の病気
1. 皮膚炎
毛ダニ・シラミによる皮膚炎は多いです。肛門部周辺に、糞尿が付着し発症する皮膚炎も多いようです。
皮膚炎により、炎症の場所の毛が抜け落ちることがあります。
2. 中耳炎
耳の周辺をかいたことが原因の場合がありますが、原因不明でなる場合もあります。食欲低下、グッタリし動いてもフラフラするようです。
3. 尿石症
カルシウムが多いエサのあげすぎにより発症する病気です。4歳頃からが多いようです。
4. ビタミンC欠乏症
ビタミンCを体内で作ることができず、ビタミンCの摂取量が少ないことで発症します。歩行・関節の異変が見られます。
5. 歯の病気
偏食で、歯の成長バランスが乱れ片方だけ伸びるなどで不正噛み合わせを発症します。歯の病気により胃腸の調子も悪くなり、食欲低下につながるので注意が必要です。
6. 熱中症
寒暖差に弱く、夏場などは熱中症で死に至ります。
7. 肥満
果物・穀物の与え過ぎは、肥満になります。肥満から糖尿病の恐れがあり、治療法も少なく注意が必要です。
8. 生殖器疾患
生後七ヶ月までに出産が無いと、産道に骨ができ1歳以降の初めての出産は死に至る可能性があります。
モルモットの飼育で注意する6つのこと
1.音
夜にケージをかじるなどで、音が出ます。家族や近所迷惑につながるので注意が必要です。
2. 食糞
糞から栄養を摂取することがあるので問題ありません。
3. ブラッシング
こまめにブラッシングしないと、血球症や皮膚炎を起こすことがあるので注意が必要です。
4. かじる習性
電気コードを噛むことがあり、火事などの原因になります。有害な成分を、口にしてしまうこともあり注意が必要です。
5. 繁殖
1歳以降の初産は産道に骨ができて、死に至る可能性があります。出産で多くの子供を生むので里親などの準備が必要です。
6. 冬眠
冬眠はしません。気温が低いと、あまり動かなくなり新陳代謝が低下し病気にかかりやすくなります。
今回のまとめ
原産地は南米の山岳地です。寿命は5~10年といわれています。
代表的なもので、5種類に分かれ体毛の状態などで大きく分かれます。
性格は、物陰に隠れる・コミュニケーションを取る・オスは活発でメスは大人しいなどの特徴が見られます。
姿・表情・色の種類・おとなしい・予防接種・家で飼えるなどが魅力と考えられます。
飼育に適している人の特徴としては、お金・家族・環境・アレルギー・愛情などが考えられます。
慣らし方は、来てから数日はそっとしておき2~3日経ってから、名前で呼んであげるや手からエサをあげてなでるなどをして、慣れてきたようであれば正面からゆっくりと抱き上げてあげましょう。
初期費用は、値段としては安いもので2500~5000円ですが、ペットショップや種類などにより値段は変わってきます。
必要な道具は、ケージ・温度環境・エサ・飲み物・運動器具・おもちゃ・トイレ・ケア用品・キャリーケースなどがあります。
大変なことは、医療・温度管理・トイレの世話・預かり所などがあります。
主なエサとしては、牧草・野菜・種子・ペレット・果物などがあります。
1 多い病気は、皮膚病・歯の病気・中耳炎・尿石症・ビタミンC欠乏症・生殖器疾患・熱中症・肥満などがあります。
1 注意することは、音・食糞・かじる習性・ブラッシング・冬眠・繁殖などがあります